古今和歌集 巻第十五 恋歌五 791番
冬枯の
冬枯れの野辺と我が身を思えたなら、焼かれても春を待つだろうに。
場面イラスト(準備中)
現代語訳
〔詞書〕物思いをしていた頃、出かけた道で野火が燃えていたのを見て詠んだ歌。
冬枯れの野辺と我が身を思えたなら、焼かれても春を待つだろうに。
意訳
野は焼かれても春に芽吹くが、自分にはそうした希望がない、と嘆く。
語釈・文法注
- もえても
- 燃えても。
和歌
- 作者
- 伊勢(いせ) 872?–938?
伊勢守藤原継蔭の娘。宇多天皇の中宮温子に仕え、宇多天皇の皇子を産んだ。のち敦慶親王との間に娘の中務(歌人)を産んだ。『古今和歌集』に女性歌人として最も多い歌が入る。三十六歌仙の一人。 - 出典
- 『古今和歌集』巻第十五・恋歌五・791番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「物思ひける頃物へまかりける道に野火のもえけるを見てよめる」(物思いをしていた頃、出かけた道で野火が燃えていたのを見て詠んだ歌)。
修辞
- 反実仮想
- 「…せば…まし」。
解説
伊勢の歌。
関連
出典
- 底本
- 有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、140頁(コマ83)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日