古今和歌集 巻第十二 恋歌二 600番
夏蟲を
火に飛びこむ夏の虫を、どうしてあれこれ言ったのだろう。自分から、私も恋の火に燃えてしまいそうだ。

現代語訳
火に飛びこむ夏の虫を、どうしてあれこれ言ったのだろう。自分から、私も恋の火に燃えてしまいそうだ。
意訳
夏の虫を愚かだと笑っていたが、自分も恋の火に身を焦がしている。
語釈・文法注
- 心から
- 自分から。
- おもひ
- 「思ひ」と「火」。
和歌
- 作者
- 凡河内躬恒(おおしこうちのみつね) 生没年未詳(九世紀末〜十世紀前半)
『古今和歌集』の撰者の一人。甲斐少目・和泉大掾など地方の下級官人を務めたが、歌才は宇多・醍醐両天皇に重んじられ、屏風歌や歌合で活躍した。貫之と並ぶ歌人とされる。三十六歌仙の一人。 - 出典
- 『古今和歌集』巻第十二・恋歌二・600番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 題しらず(詠まれた事情は伝わらない)。
修辞
- 掛詞
- 「おもひ」に「火」。
解説
凡河内躬恒の歌。
関連
出典
- 底本
- 有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、107頁(コマ67)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日