古今和歌集 巻第十二 恋歌二 577番
音になきて
声をあげて泣いて袖が濡れたけれど、人に問われたら、春雨に濡れた袖だと答えよう。

現代語訳
声をあげて泣いて袖が濡れたけれど、人に問われたら、春雨に濡れた袖だと答えよう。
意訳
涙で濡れた袖を、人には春雨のせいだとごまかそう、と忍ぶ恋を詠む。
語釈・文法注
- 音になきて
- 声をあげて泣いて。
和歌
- 作者
- 大江千里(おおえのちさと) 生没年未詳(九世紀後半〜十世紀初め)
参議大江音人の子。漢学に通じ、寛平六年(894)に、漢詩の句を題にして和歌を詠んだ『句題和歌(大江千里集)』を宇多天皇に献上した。 - 出典
- 『古今和歌集』巻第十二・恋歌二・577番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 題しらず(詠まれた事情は伝わらない)。
解説
大江千里の歌。
関連
出典
- 底本
- 有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、103頁(コマ65)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日