古今和歌集 巻第十二 恋歌二 554番
いとせめて
どうしようもなく恋しい時は、夜の衣を裏返して着ることだ。

現代語訳
どうしようもなく恋しい時は、夜の衣を裏返して着ることだ。
意訳
寝間着を裏返して寝ると恋人を夢に見られるという俗信をふまえ、切ない恋心を詠む。
語釈・文法注
- いとせめて
- ひどく切実に。
- むばたまの
- 「夜」にかかる枕詞。
和歌
- 作者
- 小野小町(おののこまち) 生没年未詳(九世紀中頃)
仁明・文徳天皇の頃の女性歌人。経歴はほとんどわからないが、仮名序は「あはれなるやうにてつよからず」と評し、恋の歌、ことに夢の歌に優れる。美女の伝説が多く生まれた。六歌仙・三十六歌仙の一人。 - 出典
- 『古今和歌集』巻第十二・恋歌二・554番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 題しらず(詠まれた事情は伝わらない)。
修辞
- 枕詞
- 「むばたまの」。
解説
小野小町の歌。
関連
出典
- 底本
- 有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、100頁(コマ63)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日