古今和歌集 巻第九 羇旅歌 415番
糸による
糸を縒るものでもないのに、別れて行く旅路は、心細く(細い糸のように)思われることだ。

現代語訳
〔詞書〕東国へ下った時、道中で詠んだ歌。
糸を縒るものでもないのに、別れて行く旅路は、心細く(細い糸のように)思われることだ。
意訳
旅の心細さを、細い糸にたとえた。糸の縁語「よる」「細く」を用いる。
語釈・文法注
- 糸による
- 糸を縒る。
- 別れ路
- 別れて行く道。
和歌
- 作者
- 紀貫之(きのつらゆき) 872?–945?
『古今和歌集』の撰者の中心で、仮名序を書いた。御書所預などを経て土佐守となり、任期を終えて帰京する旅を『土佐日記』に書いた。理知的で技巧に富む歌風で、『古今和歌集』に最も多い百首あまりが入る。三十六歌仙の一人。 - 出典
- 『古今和歌集』巻第九・羇旅歌・415番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「あづまへまかりける時道にてよめる」(東国へ下った時、道中で詠んだ歌)。
修辞
- 縁語
- 「糸」「よる」「細く」。
解説
紀貫之の歌。
関連
出典
- 底本
- 有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、79頁(コマ53)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日