古今和歌集 巻第七 賀歌 356番
萬代を
万代を待つという松に寄せて、あなたを祝いました。千年の松の陰に、ずっと住もうと思うので。

現代語訳
〔詞書〕良岑経也の四十の賀に、娘に代わって詠みました歌。
万代を待つという松に寄せて、あなたを祝いました。千年の松の陰に、ずっと住もうと思うので。
意訳
長寿の象徴の松に「待つ」をかけ、父の長寿を祝い、その庇護のもとにいつまでも住みたいと願う。
語釈・文法注
- まつにぞ
- 「待つ」と「松」。
- 千年のかげ
- 千年も生きる松の陰。父の庇護のたとえ。
和歌
- 作者
- 素性法師(そせいほうし) 生没年未詳(九世紀後半〜十世紀初め)
僧正遍昭の子。俗名は良岑玄利(よしみねのはるとし)といい、父の命で出家した。雲林院や大和の石上の良因院に住み、宇多天皇・醍醐天皇の歌会や屏風歌に召された。三十六歌仙の一人。 - 出典
- 『古今和歌集』巻第七・賀歌・356番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「良岑のつねなりが四十の賀にむすめにかはりてよみ侍りける」(良岑経也の四十の賀に、娘に代わって詠みました歌)。
修辞
- 掛詞
- 「まつ」に「待つ」と「松」。
解説
素性法師が娘に代わって詠んだ歌。
関連
出典
- 底本
- 有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、64〜65頁(コマ45)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日