古今和歌集 巻第七 賀歌 355番
鶴かめも
鶴や亀でも、千年の後のことは知らないのだから、飽き足りない私の心のままに、あなたの長寿を祈りつくそう。

現代語訳
〔詞書〕藤原三善の六十の賀に詠んだ歌。
鶴や亀でも、千年の後のことは知らないのだから、飽き足りない私の心のままに、あなたの長寿を祈りつくそう。
〔左注〕この歌は、ある人は在原時春の歌ともいう。
意訳
長寿の鶴や亀でも千年後は知らない。だから限りなく、心のままに長寿を願おう、と祝う。
語釈・文法注
- あかぬ心
- 満足しない心。
- まかせはててむ
- まかせきってしまおう。
和歌
- 作者
- 在原滋春(ありわらのしげはる) 生没年未詳(九世紀後半)
在原業平の子。内舎人などを務めた。旅の途中で病にかかり、辞世の歌を母のもとに届けさせた話が巻第十六に見える。 - 出典
- 『古今和歌集』巻第七・賀歌・355番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「藤原三善が六十の賀によみける」(藤原三善の六十の賀に詠んだ歌)。
解説
左注は在原時春の歌ともいうと伝える。
関連
出典
- 底本
- 有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、64頁(コマ45)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日