古今和歌集 巻第五 秋歌下 304番
風ふけば
風が吹くと落ちるもみじ葉。池の水が清らかなので、まだ散らずに枝にある葉の影までが、池の底に見えている。

現代語訳
〔詞書〕池のほとりで紅葉が散るのを詠んだ歌。
風が吹くと落ちるもみじ葉。池の水が清らかなので、まだ散らずに枝にある葉の影までが、池の底に見えている。
意訳
池の水が澄んでいるので、散った葉だけでなく、枝に残る葉の影までが水底に映って見える。
語釈・文法注
- 水清み
- 水が清らかなので。
- ちらぬ影
- まだ散らない葉の影。
和歌
- 作者
- 凡河内躬恒(おおしこうちのみつね) 生没年未詳(九世紀末〜十世紀前半)
『古今和歌集』の撰者の一人。甲斐少目・和泉大掾など地方の下級官人を務めたが、歌才は宇多・醍醐両天皇に重んじられ、屏風歌や歌合で活躍した。貫之と並ぶ歌人とされる。三十六歌仙の一人。 - 出典
- 『古今和歌集』巻第五・秋歌下・304番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「池のほとりにて紅葉のちるをよめる」(池のほとりで紅葉が散るのを詠んだ歌)。
解説
躬恒の歌。水に映る影を詠む繊細な歌。
関連
出典
- 底本
- 有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、54頁(コマ40)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日