古今和歌集 巻第五 秋歌下 299番
あきのやま
秋の山がもみじを幣として手向けるので、ここに住んでいる私までが旅をしている気持ちがする。

現代語訳
〔詞書〕小野という所に住んでいました時、もみじを見て詠んだ歌。
秋の山がもみじを幣として手向けるので、ここに住んでいる私までが旅をしている気持ちがする。
意訳
散る紅葉を旅人が手向ける幣に見立て、住んでいる自分まで旅の途中のような気持ちになる、と詠む。
語釈・文法注
- 小野
- 比叡山の麓の地。
- 幣とたむくれば
- 幣として手向けるので。
和歌
- 作者
- 紀貫之(きのつらゆき) 872?–945?
『古今和歌集』の撰者の中心で、仮名序を書いた。御書所預などを経て土佐守となり、任期を終えて帰京する旅を『土佐日記』に書いた。理知的で技巧に富む歌風で、『古今和歌集』に最も多い百首あまりが入る。三十六歌仙の一人。 - 出典
- 『古今和歌集』巻第五・秋歌下・299番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「小野といふ所にすみ侍りける時もみぢを見てよめる」(小野という所に住んでいました時、もみじを見て詠んだ歌)。
修辞
- 見立て
- 紅葉を幣に見立てる。
解説
紀貫之の歌。
関連
出典
- 底本
- 有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、53頁(コマ40)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日