古今和歌集 巻第五 秋歌下 270番
露ながら
露がついたまま折って、髪に挿そう、菊の花を。老いることのない秋が、いつまでも続くように。

現代語訳
〔詞書〕是貞親王の家の歌合の歌。
露がついたまま折って、髪に挿そう、菊の花を。老いることのない秋が、いつまでも続くように。
意訳
菊の露には長寿の力があるとされた。露のついたままの菊を挿して、長寿を願う。
語釈・文法注
- かざさむ
- 髪に挿そう。
- 老いせぬ
- 老いることのない。
和歌
- 作者
- 紀友則(きのとものり) ?–905?
『古今和歌集』の撰者の一人で、紀貫之の従兄。大内記などを務めたが、集の完成を待たずに亡くなり、巻第十六に貫之・壬生忠岑の哀悼の歌がある。のびやかで格調のある歌風で知られる。三十六歌仙の一人。 - 出典
- 『古今和歌集』巻第五・秋歌下・270番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「是貞のみこの家の歌合の歌」(是貞親王の家の歌合の歌)。
解説
紀友則の歌。菊の露で長寿を得るという中国の菊慈童の故事による。
関連
出典
- 底本
- 有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、48頁(コマ37)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日