古今和歌集 巻第五 秋歌下 262番
ちはやぶる
神社の玉垣にはう葛も、秋には耐えきれず、色づいてしまったことだ。

現代語訳
〔詞書〕神社のあたりを通った時に、玉垣の内の紅葉を見て詠んだ歌。
神社の玉垣にはう葛も、秋には耐えきれず、色づいてしまったことだ。
意訳
神の守る神域の葛でさえ、秋の力には逆らえずに紅葉した。
語釈・文法注
- い垣
- 神社の垣根。「い」は接頭語。
- あへず
- 耐えきれず。
和歌
- 作者
- 紀貫之(きのつらゆき) 872?–945?
『古今和歌集』の撰者の中心で、仮名序を書いた。御書所預などを経て土佐守となり、任期を終えて帰京する旅を『土佐日記』に書いた。理知的で技巧に富む歌風で、『古今和歌集』に最も多い百首あまりが入る。三十六歌仙の一人。 - 出典
- 『古今和歌集』巻第五・秋歌下・262番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「神の社のあたりをまかりける時にいがきのうちの紅葉を見てよめる」(神社のあたりを通った時に、玉垣の内の紅葉を見て詠んだ歌)。
修辞
- 枕詞
- 「ちはやぶる」。
解説
紀貫之の歌。
関連
出典
- 底本
- 有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、46頁(コマ36)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日