古今和歌集 巻第五 秋歌下 261番
雨ふれど
雨が降っても、笠を取るという名の笠取山には少しも漏らないだろうに、どうして紅葉が色づいたのだろう。

現代語訳
〔詞書〕秋の歌として詠んだ歌。
雨が降っても、笠を取るという名の笠取山には少しも漏らないだろうに、どうして紅葉が色づいたのだろう。
意訳
笠取山は笠をかぶっているので雨が漏れないはず。それなのにどうして紅葉したのか、と山の名で戯れる。
語釈・文法注
- つゆも
- 少しも。「露」をかける。
- 笠とりの山
- 山城国の笠取山。
- いかでか
- どうして。
和歌
- 作者
- 在原元方(ありわらのもとかた) 生没年未詳(九世紀末〜十世紀前半)
在原業平の孫、在原棟梁の子。藤原国経の養子になったとも伝える。『古今和歌集』の巻頭歌「年の内に」の作者。 - 出典
- 『古今和歌集』巻第五・秋歌下・261番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「秋の歌とてよめる」(秋の歌として詠んだ歌)。
修辞
- 掛詞
- 「つゆ」に「露」と「少しも」、「笠とり」に「笠を取る」と地名。
解説
在原元方の歌。
関連
出典
- 底本
- 有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、46頁(コマ36)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日