古今和歌集 巻第四 秋歌上 240番
やどりせし
泊まっていった人の形見なのか、藤袴は、忘れがたい香を匂わせている。

現代語訳
〔詞書〕藤袴を詠んで人に贈った歌。
泊まっていった人の形見なのか、藤袴は、忘れがたい香を匂わせている。
意訳
藤袴の香を、泊まっていった人の残り香かと詠み、その人を懐かしむ。
語釈・文法注
- 形見
- 思い出のよすが。
- 忘られがたき
- 忘れられない。
和歌
- 作者
- 紀貫之(きのつらゆき) 872?–945?
『古今和歌集』の撰者の中心で、仮名序を書いた。御書所預などを経て土佐守となり、任期を終えて帰京する旅を『土佐日記』に書いた。理知的で技巧に富む歌風で、『古今和歌集』に最も多い百首あまりが入る。三十六歌仙の一人。 - 出典
- 『古今和歌集』巻第四・秋歌上・240番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「藤袴をよみて人に遣しける」(藤袴を詠んで人に贈った歌)。
解説
紀貫之の歌。
関連
出典
- 底本
- 有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、41頁(コマ34)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日