古今和歌集 巻第四 秋歌上 239番
何人か
どんな人が来て脱ぎかけていったのか、藤袴は、秋が来るたびに野辺を香らせている。

現代語訳
〔詞書〕是貞親王の家の歌合の歌。
どんな人が来て脱ぎかけていったのか、藤袴は、秋が来るたびに野辺を香らせている。
意訳
藤袴の香を、誰かが脱いでいった袴にたきしめた香と見る。名の「袴」を生かした趣向。
語釈・文法注
- 藤袴
- 秋の七草の一つ。香りのよい花。
- ぬぎかけし
- 脱いで掛けた。
和歌
- 作者
- 藤原敏行(ふじわらのとしゆき) ?–901?
藤原富士麻呂の子。蔵人頭・右兵衛督などを務めた。能書家としても名高く、神護寺の鐘の銘を書いたと伝える。妻は紀有常の娘で、業平とは相婿にあたる。三十六歌仙の一人。 - 出典
- 『古今和歌集』巻第四・秋歌上・239番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「是貞のみこの家の歌合の歌」(是貞親王の家の歌合の歌)。
修辞
- 縁語
- 「袴」「脱ぎかけ」。
解説
藤原敏行の歌。
関連
出典
- 底本
- 有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、41頁(コマ34)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日