古今和歌集 巻第四 秋歌上 232番
たがあきに
誰の秋(飽き)というわけでもないのに、女郎花よ、どうして顔色に出して、早くも色あせてしまうのか。

現代語訳
誰の秋(飽き)というわけでもないのに、女郎花よ、どうして顔色に出して、早くも色あせてしまうのか。
意訳
誰かに飽きられたわけでもないのに、なぜ女郎花は早々と色あせるのか。秋と飽きをかけ、恋に悩む女性のように見る。
語釈・文法注
- たがあき
- 誰の秋(誰が飽きる)。
- なぞ
- なぜ。
- まだき
- 早くも。
和歌
- 作者
- 紀貫之(きのつらゆき) 872?–945?
『古今和歌集』の撰者の中心で、仮名序を書いた。御書所預などを経て土佐守となり、任期を終えて帰京する旅を『土佐日記』に書いた。理知的で技巧に富む歌風で、『古今和歌集』に最も多い百首あまりが入る。三十六歌仙の一人。 - 出典
- 『古今和歌集』巻第四・秋歌上・232番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「朱雀院の女郞花合に詠みて奉りける」(朱雀院の女郎花合に詠んで献上した歌)。
修辞
- 掛詞
- 「あき」に「秋」と「飽き」をかける。
解説
紀貫之の歌。
関連
出典
- 底本
- 有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、40頁(コマ33)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日