古今和歌集 巻第四 秋歌上 190番
かく許
これほどに惜しいと思う秋の夜を、むなしく寝て明かしているだろう人までもが恨めしい。

現代語訳
〔詞書〕雷鳴の壺に人々が集まって、秋の夜を惜しむ歌を詠んだ時に詠んだ歌。
これほどに惜しいと思う秋の夜を、むなしく寝て明かしているだろう人までもが恨めしい。
意訳
惜しい秋の夜を寝て過ごしてしまう人は、もったいないうえに恨めしい、と秋の夜を惜しむ。
語釈・文法注
- かんなりのつぼ
- 内裏の襲芳舎の別名。
- かく許
- これほど。
- 憂き
- 恨めしい、いやだ。
和歌
- 作者
- 凡河内躬恒(おおしこうちのみつね) 生没年未詳(九世紀末〜十世紀前半)
『古今和歌集』の撰者の一人。甲斐少目・和泉大掾など地方の下級官人を務めたが、歌才は宇多・醍醐両天皇に重んじられ、屏風歌や歌合で活躍した。貫之と並ぶ歌人とされる。三十六歌仙の一人。 - 出典
- 『古今和歌集』巻第四・秋歌上・190番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「かんなりのつぼに人々集りて秋の夜をしむ歌よみけるついでによめる」(雷鳴の壺に人々が集まって、秋の夜を惜しむ歌を詠んだ時に詠んだ歌)。
解説
凡河内躬恒の歌。
関連
出典
- 底本
- 有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、34頁(コマ30)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日