古今和歌集 巻第四 秋歌上 191番
しら雲に
白雲の中に、羽を交わし合って飛んでいく雁の、その数までも見えるほど明るい秋の夜の月であることよ。

現代語訳
白雲の中に、羽を交わし合って飛んでいく雁の、その数までも見えるほど明るい秋の夜の月であることよ。
意訳
明るい月の光で、白雲の間を連なって飛ぶ雁の数までもがはっきり見える。澄んだ秋の夜空を描く。
語釈・文法注
- うちかはし
- 交わし合って。
- 数さへ
- 数までも。
和歌
- 作者
- 読人しらず(よみびとしらず)
作者の名が伝わらない歌。『古今和歌集』の約四割を占め、撰者の時代より古い歌や、民謡・宴席で歌い継がれた歌、身分の低い人や女性の歌などを含む。 - 出典
- 『古今和歌集』巻第四・秋歌上・191番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 題しらず(詠まれた事情は伝わらない)。
解説
月光の明るさを、雁の数が見えることで表した絵画的な歌。
関連
出典
- 底本
- 有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、34頁(コマ30)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日