古今和歌集 巻第四 秋歌上 181番
今宵來む
今夜来るという人には逢うまい。織女のように、長く待たされることになると困るから。

現代語訳
今夜来るという人には逢うまい。織女のように、長く待たされることになると困るから。
意訳
今夜来ると言う人に逢えば、次はまた織女のように一年も待たされるかもしれない、と冗談めかして詠む。
語釈・文法注
- あはじ
- 逢うまい。
- 待ちもこそすれ
- 「もこそ」は危ぶむ気持ち。待つことになると困る。
和歌
- 作者
- 素性法師(そせいほうし) 生没年未詳(九世紀後半〜十世紀初め)
僧正遍昭の子。俗名は良岑玄利(よしみねのはるとし)といい、父の命で出家した。雲林院や大和の石上の良因院に住み、宇多天皇・醍醐天皇の歌会や屏風歌に召された。三十六歌仙の一人。 - 出典
- 『古今和歌集』巻第四・秋歌上・181番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 題しらず(詠まれた事情は伝わらない)。
解説
素性法師の歌。七夕を逆手にとった機知の歌。
関連
出典
- 底本
- 有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、33頁(コマ30)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日