古今和歌集 巻第四 秋歌上 180番
たなばたに
七夕に貸した糸のように、長々と年月を、恋い続けていくのだろうか。

現代語訳
七夕に貸した糸のように、長々と年月を、恋い続けていくのだろうか。
意訳
七夕の夜に供える糸を織女に貸すが、その長い糸のように、自分の恋も長く続くのだろうか、と自分の恋に重ねる。
語釈・文法注
- かしつる糸
- 七夕の夜、織女に捧げる糸。
- うちはへて
- 長く延ばして。
- 年の緒
- 長い年月。
和歌
- 作者
- 凡河内躬恒(おおしこうちのみつね) 生没年未詳(九世紀末〜十世紀前半)
『古今和歌集』の撰者の一人。甲斐少目・和泉大掾など地方の下級官人を務めたが、歌才は宇多・醍醐両天皇に重んじられ、屏風歌や歌合で活躍した。貫之と並ぶ歌人とされる。三十六歌仙の一人。 - 出典
- 『古今和歌集』巻第四・秋歌上・180番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「なぬかの日の夜よめる」(七日の夜に詠んだ歌)。
修辞
- 縁語
- 「糸」「うちはへ」「緒」。
解説
躬恒の歌。七夕に糸を供える「乞巧奠」の風習をふまえる。
関連
出典
- 底本
- 有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、32頁(コマ29)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日