古今和歌集 巻第四 秋歌上 178番
契りけむ
一年に一度と約束したその心がつらい。織女が年に一度会うのは、会うと言えるだろうか。

現代語訳
〔詞書〕同じ御時、后の宮の歌合の歌。
一年に一度と約束したその心がつらい。織女が年に一度会うのは、会うと言えるだろうか。
意訳
年に一度しか会えないと約束した心こそつらい。それで会ったと言えるのか、と七夕の恋の悲しさを詠む。
語釈・文法注
- 契りけむ
- 約束したという。
- 逢ふは逢ふかは
- 会うのは会うと言えるか。「かは」は反語。
和歌
- 作者
- 藤原興風(ふじわらのおきかぜ) 生没年未詳(九世紀後半〜十世紀前半)
藤原浜成の曽孫で、相模掾・治部少丞などを務めた。管絃にも長じた。寛平期の歌合で活躍した。三十六歌仙の一人。 - 出典
- 『古今和歌集』巻第四・秋歌上・178番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「同じ御時きさいの宮の歌合の歌」(同じ御時、后の宮の歌合の歌)。
修辞
- 反語
- 「逢ふは逢ふかは」。
解説
藤原興風の歌。
関連
出典
- 底本
- 有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、32頁(コマ29)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日