古今和歌集 巻第三 夏歌 137番
さつきまつ
五月を待つ山ほととぎすよ、羽ばたいて、今すぐにでも鳴いてほしい。去年聞いた懐かしい声で。

現代語訳
五月を待つ山ほととぎすよ、羽ばたいて、今すぐにでも鳴いてほしい。去年聞いた懐かしい声で。
意訳
ほととぎすが本格的に鳴くのは五月だが、待ちきれずに、去年と同じ声で今すぐ鳴いてほしいと願う。
語釈・文法注
- うち羽ぶき
- 羽ばたいて。
- 鳴かなむ
- 「なむ」は願望。鳴いてほしい。
- 去年のふる声
- 去年聞いた声。
和歌
- 作者
- 読人しらず(よみびとしらず)
作者の名が伝わらない歌。『古今和歌集』の約四割を占め、撰者の時代より古い歌や、民謡・宴席で歌い継がれた歌、身分の低い人や女性の歌などを含む。 - 出典
- 『古今和歌集』巻第三・夏歌・137番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 題しらず(詠まれた事情は伝わらない)。
解説
夏歌はほととぎすの歌が中心で、ここからその初音を待つ歌が続く。
関連
出典
- 底本
- 有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、25頁(コマ26)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日