古今和歌集 巻第二 春歌下 122番
はるさめに
春雨に濡れて映える色も見飽きないのに、香までも心ひかれる、山吹の花よ。

現代語訳
春雨に濡れて映える色も見飽きないのに、香までも心ひかれる、山吹の花よ。
意訳
春雨にしっとり濡れた山吹は色も美しく、そのうえ香までも慕わしい、と山吹の魅力をたたえる。
語釈・文法注
- にほへる
- 色美しく映えている。
- あかなくに
- 飽きないのに。
- なつかし
- 心ひかれる。
和歌
- 作者
- 読人しらず(よみびとしらず)
作者の名が伝わらない歌。『古今和歌集』の約四割を占め、撰者の時代より古い歌や、民謡・宴席で歌い継がれた歌、身分の低い人や女性の歌などを含む。 - 出典
- 『古今和歌集』巻第二・春歌下・122番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 題しらず(詠まれた事情は伝わらない)。
解説
山吹は香の乏しい花とされるが、ここでは香も愛でている。
関連
出典
- 底本
- 有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、22頁(コマ24)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日