古今和歌集 巻第二 春歌下 111番
駒なめて
馬を並べて、さあ見に行こう。古い都では、雪のようにばかり花が散っていることだろう。

現代語訳
馬を並べて、さあ見に行こう。古い都では、雪のようにばかり花が散っていることだろう。
意訳
友と馬を並べて、旧都の桜を見に行こうと誘う。今ごろ古い都では、雪のように花が散っているだろうと想像する。
語釈・文法注
- 駒なめて
- 馬を並べて。
- ふるさと
- 古い都。奈良のことか。
- 散るらめ
- 「らめ」は現在推量「らむ」の已然形で「こそ」の結び。
和歌
- 作者
- 読人しらず(よみびとしらず)
作者の名が伝わらない歌。『古今和歌集』の約四割を占め、撰者の時代より古い歌や、民謡・宴席で歌い継がれた歌、身分の低い人や女性の歌などを含む。 - 出典
- 『古今和歌集』巻第二・春歌下・111番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 題しらず(詠まれた事情は伝わらない)。
修辞
- 見立て
- 散る花を雪に見立てる。
解説
旧都の春をしのぶ歌で、90番の平城天皇の歌とも響き合う。
関連
出典
- 底本
- 有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、20頁(コマ23)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日