古今和歌集 巻第二 春歌下 97番
春ごとに
毎年春が来るたびに花の盛りはあるだろうが、それに出会えるかどうかは、命があってのことなのだ。

現代語訳
毎年春が来るたびに花の盛りはあるだろうが、それに出会えるかどうかは、命があってのことなのだ。
意訳
花は毎年咲くが、それを見られるかどうかは、自分が生きているかどうか次第だ。人の命のはかなさを思う。
語釈・文法注
- ありなめど
- きっとあるだろうけれど。
- あひ見むこと
- 出会うこと。
- 命なりけり
- 命しだいなのだった。
和歌
- 作者
- 読人しらず(よみびとしらず)
作者の名が伝わらない歌。『古今和歌集』の約四割を占め、撰者の時代より古い歌や、民謡・宴席で歌い継がれた歌、身分の低い人や女性の歌などを含む。 - 出典
- 『古今和歌集』巻第二・春歌下・97番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 題しらず(詠まれた事情は伝わらない)。
解説
花と命を対比する歌で、のちの西行の歌などにも通じる発想である。
関連
出典
- 底本
- 有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、18頁(コマ22)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日