古今和歌集 巻第二 春歌下 85番
春風は
春風よ、花のあたりは避けて吹け。花が自分の心から散っていくのかどうか、見届けよう。

現代語訳
〔詞書〕春宮の帯刀の詰め所で、桜の花が散るのを詠んだ歌。
春風よ、花のあたりは避けて吹け。花が自分の心から散っていくのかどうか、見届けよう。
意訳
風に花のあたりを避けて吹けと命じ、風のせいでなく花が自ら散るのかどうか確かめたい、と言う。
語釈・文法注
- 帯刀の陣
- 皇太子を警護する武官の詰め所。
- よきて
- 避けて。
- 心づからや
- 自分の心からか。
和歌
- 作者
- 藤原好風(ふじわらのよしかぜ) 生没年未詳
春宮の帯刀(たちはき)の陣に仕えた武官と伝える。 - 出典
- 『古今和歌集』巻第二・春歌下・85番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「春宮の帶刀の陣にて櫻の花の散るをよめる」(春宮の帯刀の詰め所で、桜の花が散るのを詠んだ歌)。
修辞
- 擬人法
- 春風に命令し、花に心があるとする。
解説
作者の藤原好風は春宮の帯刀として仕えた武官と伝える。
関連
出典
- 底本
- 有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、16頁(コマ21)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日