古今和歌集 巻第二 春歌下 81番
枝よりも
枝からもはかなく散ってしまった花なので、水に落ちても、水の泡となって消えてしまうのだ。

現代語訳
〔詞書〕春宮(皇太子)の御所の雅院で、桜の花が御溝水に散って流れていたのを見て詠んだ歌。
枝からもはかなく散ってしまった花なので、水に落ちても、水の泡となって消えてしまうのだ。
意訳
枝からはかなく散った花は、水に落ちてもまたはかない泡となる、とはかなさを重ねて詠む。
語釈・文法注
- 雅院
- 春宮の御所の一部。
- みかは水
- 宮中の庭を流れる溝の水。
- あだに
- はかなく。
和歌
- 作者
- 菅野高世(すがののたかよ) 生没年未詳
春宮(皇太子)に仕えた人物と伝えるが、詳しい経歴はわからない。 - 出典
- 『古今和歌集』巻第二・春歌下・81番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「春宮の雅院にて櫻の花のみかは水にちりてながれけるを見てよめる」(春宮(皇太子)の御所の雅院で、桜の花が御溝水に散って流れていたのを見て詠んだ歌)。
解説
「水の泡」は、はかないもののたとえとして和歌に多く用いられる。
関連
出典
- 底本
- 有朋堂文庫『古今和歌集・後撰和歌集』 塚本哲三校訂、有朋堂書店、大正15年(1926)、15頁(コマ21)。正保四年版『八代集』を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日