古典ライブラリー

源氏物語 第4帖 夕顔(9)

惟光の来着――東山へ

登場人物:光源氏・惟光・右近・夕顔・頭中将

明け方ようやく惟光が来て、源氏は初めて声をあげて泣く。惟光は人目を避けるため、亡骸を東山の知り合いの尼の家へ移すことにし、右近を付き添わせて車で運ぶ。源氏は馬で二条院に帰るが、病に伏してしまう。見舞いに来た頭中将には、乳母の家で死の穢れに触れたと偽り、参内できないことを帝に伝えてもらう。

夜明けの荒れた邸で、従者たちが亡骸を運ぶ車を用意し、源氏が廊に座って悲しみに沈む場面(AI生成)
夜明けの荒れた邸で、従者たちが亡骸を運ぶ車を用意し、源氏が廊に座って悲しみに沈む場面
  1. 1辛から辛からからうじてうじてうじて惟光これみつ惟光これみつこれみつののの朝臣あそん朝臣あそんあそん參まゐ參まゐまいれれれりりり。。。夜中よなか夜中よなかよなか曉あかつき曉あかつきあかつきととといはいはいわずずず御心みこころ御心みこころみこころににに隨したが隨したがしたがへへえるるるものものものゝゝの今宵こよひ今宵こよひこよいしもしもしも侍さぶら侍さぶらさぶらははわででで召め召めめしししにににさへさへさへ怠おこた怠おこたおこたりりりつるつるつるををを憎にく憎にくにくしししととと思おも思おもおもほすほすおすものものものからからから
  2. 2召め召めめししし入い入いいれれれてててののの給のたま給のたまのたまひひい出い出いいでででむむん事こと事ことことのののあへなきあへなきあえなきにににふとふとふと物もの物ものものもももいはいはいわれれれ給たま給たまたまははわずずず。。。右近うこん右近うこんうこん、、、大夫たいふ大夫たいふたいふのののけはひけはひけわい聞き聞ききくくくににに始はじめ始はじめはじめよりよりよりののの事こと事ことことうちうちうち思おも思おもおもひひい出い出いいでででられられられてててなくなくなくををを、、、
  3. 3君きみ君きみきみもももえええ堪た堪たたへへえ給たま給たまたまははわででで我わ我わわ一人ひとり一人ひとりひとりさかしがりさかしがりさかしがり抱いだ抱いだいだききき持も持ももちちち給たま給たまたまへへえりりりけるけるけるににに、、、このこのこの人ひと人ひとひとににに息いき息いきいきをををのべのべのべ給たま給たまたまひひいてててぞぞぞ悲かな悲かなかなしきしきしき事こと事ことこともももおぼさおぼさおぼされれれけるけるける。。。とばかりとばかりとばかりいといといといたくいたくいたくえええもももとゞめとゞめとどめずずず泣な泣ななききき給たま給たまたまふふう。。。
  4. 4やゝやゝややためらひためらひためらいててて「「「こゝこゝここにににいといといと怪あや怪あやあやしきしきしき事こと事ことことのののあるあるあるをををあさましあさましあさましととといふいふいうにににももも餘あま餘あまあまりりりてててなむなむなんあるあるある。。。かゝるかゝるかかるとみとみとみののの事こと事ことことにはにはにはなどなどなどをををこそこそこそはははすすすなれなれなれとととててて、、、
  5. 5そのそのその事こと事ことことどもどもどもせせせさせさせさせむむん願ねが願ねがねがなどなどなどももも立た立たたてててさせさせさせむむんとととててて、、、阿闍梨あざり阿闍梨あざりあざり物もの物ものものせよせよせよととと言い言いいひひい遣や遣ややりりりつるつるつるははは」」」とととののの給のたま給のたまのたまふふうににに
  6. 6「「「昨日きのふ昨日きのふきのう山やま山やまやまへへへ罷まか罷まかまかりりり上のぼ上のぼのぼりりりにににけりけりけり。。。まづまづまずいといといと珍めづ珍めづめずらからからかなるなるなる事こと事ことことにもにもにも侍はべ侍はべはべるるるかなかなかな。。。かねてかねてかねて例れい例れいれいならならならずずず御おん御おんおん心地ここち心地ここちここちののの物もの物ものものせせせさせさせさせ給たま給たまたまふふう事こと事ことことややや侍はべ侍はべはべりりりつつつらむらむらん」」」、、、「「「さるさるさる事こと事ことこともももなかりなかりなかりつつつ」」」とととててて泣な泣ななききき給たま給たまたまふふうさまさまさまいといといとをかしげをかしげおかしげにににらうたくらうたくろうたく、、、見み見みみ奉たてまつ奉たてまつたてまつるるる人ひと人ひとひともももいといといと悲かな悲かなかなしくしくしくててておのれおのれおのれもももよゝよゝよよととと泣な泣ななきききぬぬぬ。。。
  7. 7「「「さささいへいへいえどどど年とし年としとしうちうちうちねびねびねび世よ世よよののの中なか中なかなかのののとあるとあるとある事こと事ことことももも鹽しほ鹽しほしおじみじみじみぬるぬるぬる人ひと人ひとひとこそこそこそ物もの物ものもののののをりふしをりふしおりふしははは賴たの賴たのたのもしかりもしかりもしかりけれけれけれ。。。いづれいづれいずれもももいづれいづれいずれももも若わか若わかわかきききどちどちどちにてにてにて言い言いいははわむむん方かた方かたかたもももなけれなけれなけれどどど、、、
  8. 8このこのこの院ゐん院ゐんいんもりもりもりなどなどなどににに聞き聞ききかかかせせせむむんことことことはははいといといとびんなかるびんなかるびんなかるべしべしべし。。。このこのこの人ひと人ひとひと一人ひとり一人ひとりひとりこそこそこそむつまじうむつまじうむつまじゅうもももあらあらあらめめめ。。。おのづからおのづからおのずから物もの物ものもの言い言いいひひい漏もら漏もらもらしししつつつべきべきべきももも立た立たたちちち交まじ交まじまじりりりたらたらたらむむん。。。まづまづまずこのこのこの院ゐん院ゐんいんををを出い出いいでででおはしましおはしましおわしましねねね」」」ととといふいふいう。。。
  9. 9「「「さてさてさてこれこれこれよりよりよりひとずくなひとずくなひとずくななるなるなる所ところ所ところところはははいかでいかでいかでかかかあらあらあらむむん」」」とととののの給のたま給のたまのたまふふう。。。「「「げにげにげにさささぞぞぞ侍はべ侍はべはべらららむむん。。。かのかのかの故鄕ふるさと故鄕ふるさとふるさとははは女房にようばう女房にようばうにょうぼうなどなどなどのののかなしびかなしびかなしびににに堪た堪たたへへえずずず泣な泣ななききき惑まど惑まどまどひひい侍はべ侍はべはべらららむむんににに、、、隣となり隣となりとなりしげくしげくしげく咎とが咎とがとがむるむるむる里人さとびと里人さとびとさとびと多おほ多おほおおくくく侍はべ侍はべはべらららむむんににに、、、おのづからおのづからおのずから聞きこ聞きこきこえええはべらはべらはべらむむんををを、、、
  10. 10山寺やまでら山寺やまでらやまでらこそこそこそ猶なほ猶なほなおかやうかやうかようののの事こと事ことことおのづからおのづからおのずから行ゆ行ゆゆきききまじりまじりまじり物もの物ものもの紛まぎ紛まぎまぎるゝるゝるることことこと侍はべ侍はべはべらららめめめととと思おも思おもおもひひいまはしまはしまわしててて、、、昔むかし昔むかしむかし見み見みみ給たま給たまたまへへえししし女房にようばう女房にようばうにょうぼうののの尼あま尼あまあまにてにてにて侍はべ侍はべはべるるるひんがしひんがしひんがしのののへんへんへんににに移うつ移うつうつししし奉たてまつ奉たてまつたてまつらららむむん。。。
  11. 11惟光これみつ惟光これみつこれみつががが父ちち父ちちちちののの朝臣あそん朝臣あそんあそんののの乳母めのと乳母めのとめのとににに侍はべ侍はべはべりりりししし者もの者ものもののののててて住す住すすみみみ侍はべ侍はべはべるるるなりなりなり。。。あたりあたりあたりははは人ひと人ひとひと繁しげ繁しげしげきききやうやうようににに侍はべ侍はべはべれれれどどどいといといとかごかかごかかごかににに侍はべ侍はべはべるるる」」」ととと聞きこ聞きこきこえええててて明あ明ああけけけ離はな離はなはなるゝるゝるる程ほど程ほどほどのののまぎれまぎれまぎれににに御おん御おんおん車くるま車くるまくるま寄よ寄よよすすす。。。
  12. 12このこのこの人ひと人ひとひとをををえええ抱いだ抱いだいだききき給たま給たまたまふふうまじけれまじけれまじければばばうはむしろうはむしろうわむしろににに押お押おおしししくゝみくゝみくくみててて惟光これみつ惟光これみつこれみつ載の載ののせせせ奉たてまつ奉たてまつたてまつるるる。。。いといといとさゝやかさゝやかささやかにてにてにてうとましげうとましげうとましげもももなくなくなくらうたげらうたげろうたげなりなりなり。。。
  13. 13したゝかしたゝかしたたかにににしもしもしもえええせせせねねねばばば、、、髮かみ髮かみかみはははこぼれこぼれこぼれ出い出いいでででたるたるたるももも、、、目め目めめ暮く暮くくれれれ惑まど惑まどまどひひいてててあさましうあさましうあさましゅう悲かな悲かなかなしししととと覺おぼ覺おぼおぼせせせばばば、、、なりなりなりはてはてはてむむんさまさまさまををを見み見みみむむんとととおぼせおぼせおぼせどどど、、、
  14. 14「「「はやはやはや御おん御おんおん馬むま馬むまうまにてにてにて二條にでう二條にでうにじょうののの院ゐん院ゐんいんへへへおはしまさおはしまさおわしまさなむなむなん。。。人ひと人ひとひと騷さわが騷さわがさわがしくしくしくなりなりなり侍はべ侍はべはべらららぬぬぬ程ほど程ほどほどににに」」」とととててて右近うこん右近うこんうこんををを添そ添そそへへえててて乘の乘ののすれすれすればばば、、、君きみ君きみきみににに馬むま馬むまうまははは奉たてまつ奉たてまつたてまつりりりててて我わ我わわはははかちかちかちよりよりよりくゝりくゝりくくり引ひ引ひひききき上あ上ああげげげなどなどなどしししててて出い出いいででで立た立たたつつつ。。。
  15. 15かつかつかつはははいといといと怪あや怪あやあやしくしくしく、、、覺おぼ覺おぼおぼえええぬぬぬおくりおくりおくりなれなれなれどどど、、、御おん御おんおん氣色けしき氣色けしきけしきのののいみじきいみじきいみじきををを見み見みみ奉たてまつ奉たてまつたてまつれれればばば身み身みみををを捨す捨すすてゝてゝてて行ゆ行ゆゆくくくににに、、、君きみ君きみきみははは物もの物ものものもももおぼえおぼえおぼえ給たま給たまたまははわずずず。。。われわれわれかかかのののさまさまさまにてにてにておはしおはしおわし着つ着つつきききたりたりたり。。。
  16. 16人々びと人々びとびと「「「いづこいづこいずこよりよりよりおはしますおはしますおわしますにににかかか、、、惱なや惱なやなやましげましげましげににに見み見みみえええさせさせさせ給たま給たまたまふふう」」」などなどなどいへいへいえどどど、、、御帳ちやう御帳ちやうちょうののの內うち內うちうちににに入い入いいりりり給たま給たまたまひひいててて、、、胸むね胸むねむねををを抑おさ抑おさおさへへえててて思おも思おもおもふふうにににいといといといみじけれいみじけれいみじければばば、、、
  17. 17などなどなどててて乘の乘ののりりり添そ添そそひひいててて行ゆ行ゆゆかかかざりざりざりつつつらむらむらん、、、生い生いいききき返かへ返かへかえりりりたらたらたらむむん時とき時ときときいかなるいかなるいかなる心地ここち心地ここちここちせせせむむん、、、見み見みみ捨す捨すすてゝてゝてていきいきいき別わか別わかわかれれれにににけりけりけりとととつらくつらくつらくややや思おも思おもおもははわむむんとととこゝろこゝろこころ惑まど惑まどまどひひいののの中なか中なかなかにもにもにもおぼすおぼすおぼすににに、、、御おん御おんおん胸むね胸むねむねせきせきせきあぐるあぐるあぐる心地ここち心地ここちここちししし給たま給たまたまふふう。。。
  18. 18御おん御おんおんぐしぐしぐしももも痛いた痛いたいたくくく身み身みみももも熱あつ熱あつあつききき心地ここち心地ここちここちしししててていといといと苦くる苦くるくるしくしくしく惑まど惑まどまどははわれれれ給たま給たまたまへへえばばば、、、かくかくかくはかなくはかなくはかなくててて我わ我わわもももいたづらいたづらいたずらににになりなりなりぬるぬるぬるなななめりめりめりとととおぼすおぼすおぼす。。。
  19. 19日ひ日ひひ高たか高たかたかくくくなれなれなれどどど起お起おおききき上あが上あがあがりりりたまはたまはたまわねねねばばば、、、人々びと人々びとびとあやしがりあやしがりあやしがりててて御おん御おんおん粥かゆ粥かゆかゆなどなどなどそゝのかしそゝのかしそそのかし聞きこ聞きこきこゆれゆれゆれどどど、、、苦くる苦くるくるしくしくしくててていといといと心こころ心こころこころ細ぼそ細ぼそぼそくくく覺おぼ覺おぼおぼさささるゝるゝるるににに、、、うちうちうちよりよりより御おん御おんおん使つかひ使つかひつかいありありあり。。。
  20. 20昨日きのふ昨日きのふきのうもももえええ尋たづ尋たづたずねねね出い出いいででで奉たてまつ奉たてまつたてまつらららざりざりざりしししよりよりより覺束おぼつか覺束おぼつかおぼつかながらながらながらせせせたまふたまふたまう。。。おほとのおほとのおおとのゝゝの君きみ君きみきみだちだちだち參まゐ參まゐまいりりり給たま給たまたまへへえどどど、、、頭中將とうのちゆうじやう頭中將とうのちゆうじやうとうのちゅうじょうばかりばかりばかりををを「「「立た立たたちちちながらながらながら此方こなた此方こなたこなたににに入い入いいりりりたまへたまへたまえ」」」とととののの給のたま給のたまのたまひひいててて、、、みすみすみすののの內うち內うちうちながらながらながらののの給のたま給のたまのたまふふう。。。
  21. 21「「「めのとめのとめのとにてにてにて侍はべ侍はべはべるるるものものものゝゝのさつきさつきさつきののの比ころ比ころころほひほひおいよりよりより重おも重おもおもくくく煩わづら煩わづらわずらひひい侍はべ侍はべはべりりりしししががが頭かしら頭かしらかしらそりそりそり忌い忌いいむむむ事こと事ことこと受う受ううけけけなどなどなどしししてててそのそのそのしるししるししるしにににやややよみがへりよみがへりよみがえりたりたりたりしししををを、、、このこのこのごろごろごろ又また又またまた起おこ起おこおこりりりててて弱よわ弱よわよわくくくなむなむなんなりなりなりにににたるたるたる。。。
  22. 22今いま今いまいま一度ひとたび一度ひとたびひとたびとぶらひとぶらひとぶらい見み見みみよよよととと申まう申まうもうしししたりたりたりしかしかしかばばば、、、いときなきいときなきいときなきよりよりよりなづさひなづさひなずさいしししものものものゝゝの今いま今いまいまははわのののきざみきざみきざみにににつらしつらしつらしとととややや思おも思おもおもははわむむんととと思おも思おもおもひひい給たま給たまたまへへえててて罷まか罷まかまかりりりしししににに、、、
  23. 23そのそのその家いへ家いへいえなりなりなりけるけるける下しも下しもしもびとびとびとののの病やま病やまやまひひいしししけるけるけるががが俄にはか俄にはかにわかにににえええいでいでいであへあへあえででで亡な亡ななくくくなりなりなりにににけるけるけるをををおぢおぢおじ憚はばか憚はばかはばかりりりててて日ひ日ひひをををくらしくらしくらしてててなむなむなんとりとりとり出い出いいででで侍はべ侍はべはべりりりけるけるけるををを聞き聞きききききつけつけつけ侍はべ侍はべはべりりりしかしかしかばばば、、、
  24. 24かみわざかみわざかみわざなるなるなるころころころはははいといといとふびんふびんふびんなるなるなる事こと事ことことととと思おも思おもおもううう給たま給たまたまへへえかしこまりかしこまりかしこまりててて、、、えええ參まゐ參まゐまいらららぬぬぬなりなりなり。。。このこのこの曉あかつき曉あかつきあかつきよりよりよりしはぶきやみしはぶきやみしわぶきやみにににややや侍はべ侍はべはべらららむむん、、、頭かしら頭かしらかしらいといといと痛いた痛いたいたくくくててて苦くる苦くるくるしくしくしく侍はべ侍はべはべれれればばば、、、いといといとにてにてにて聞きこ聞きこきこゆゆゆ」」」るるる事こと事ことことなどなどなどののの給のたま給のたまのたまふふう。。。
  25. 25中將ちゆうじやう中將ちゆうじやうちゅうじょう、、、「「「さらばさらばさらばさるさるさるよしよしよしをををこそこそこそ奏そう奏そうそうししし侍はべ侍はべはべらららめめめ。。。よべよべよべももも御おん御おんおん遊あそ遊あそあそびびびにににかしこくかしこくかしこく求もと求もともとめめめ奉たてまつ奉たてまつたてまつらららせせせ給たま給たまたまひひいててて御おん御おんおん氣色けしき氣色けしきけしきあしくあしくあしく侍はべ侍はべはべりりりききき」」」ととと聞きこ聞きこきこえええ給たま給たまたまひひいててて、、、
  26. 26立た立たたちちちかへりかへりかえり「「「いかなるいかなるいかなるにににかゝらかゝらかからせせせ給たま給たまたまふふうぞぞぞややや。。。陳の陳ののべべべやらやらやらせせせ給たま給たまたまふふうことことことこそこそこそ誠まこと誠まことまことともともとも思おも思おもおもううう給たま給たまたまへへえられられられねねね」」」ととといふいふいうににに胸むね胸むねむねうちうちうち潰つぶ潰つぶつぶれれれ給たま給たまたまひひいててて、、、
  27. 27「「「かくかくかくこまかこまかこまかにににはははあらあらあらでででたゞたゞただ覺おぼ覺おぼおぼえええぬぬぬけがらひけがらひけがらいににに觸ふ觸ふふれれれたるたるたる由よし由よしよしををを奏そう奏そうそうししし給たま給たまたまへへえ。。。いといといとこそこそこそたいだいしくたいだいしくたいだいしく侍はべ侍はべはべれれれ」」」とととつれなくつれなくつれなくののの給のたま給のたまのたまへへえどどど、、、
  28. 28心こころ心こころこころののの中うち中うちうちにはにはにはいふいふいうがががひひひなくなくなく悲かな悲かなかなしきしきしき事こと事ことことをををおぼすおぼすおぼすににに御おん御おんおん心地ここち心地ここちここちもももなやましけれなやましけれなやましければばば人ひと人ひとひとににに目め目めめももも見み見みみ合あは合あはあわせせせ給たま給たまたまははわずずず、、、藏人くらうど藏人くらうどくろうどののの辨べん辨べんべんををを召め召めめししし寄よ寄よよせせせてててまめやかまめやかまめやかにににかゝるかゝるかかる由よし由よしよしををを奏そう奏そうそうせせせさせさせさせ給たま給たまたまふふう。。。おほおほおお殿との殿とのとのなどなどなどにもにもにもかゝるかゝるかかる事こと事ことことありありありてててえええ參まゐ參まゐまいらららぬぬぬ御おん御おんおん消せう消せうしょうそこそこそこなどなどなど聞きこ聞きこきこえええ給たま給たまたまふふう。。。

引用の仕方

レポート・論文で引用する場合の表記例です。行番号を選んでから開くと、その行へのリンクになります。

現代語訳

ようやく惟光朝臣が参上した。夜中でも明け方でも源氏のお心に従っていた者が、今夜に限ってお側に控えず、お呼びにさえ遅れたのを、憎らしいとお思いになるものの、呼び入れて、お話しになろうとすることがあまりにもあっけないので、すぐには何もおっしゃれない。右近は、大夫(惟光)の気配を聞くと、初めからのことが思い出されて泣くので、源氏もこらえきれなくなって、自分ひとりが気丈にふるまって右近を抱きかかえていらっしゃったのに、惟光が来たのでほっとなさって、悲しいこともお感じになるのだった。しばらくの間、たいそうひどく、とめどもなくお泣きになる。

少し気を静めて、「ここで、たいそう奇妙なことがあって、あきれたと言うだけではすまないのだ。こうした急な時には、読経などをするものだと言うので、その準備をさせ、願なども立てさせようと思って、阿闍梨に来るよう言いやったのだが」とおっしゃると、惟光は「阿闍梨は昨日、山へ登ってしまいました。それにしても、まことに珍しいことでございますね。前から、いつもと違ってご気分がお悪いということがあったのでしょうか」。源氏は「そんなこともなかった」と言ってお泣きになる様子が、たいそう美しくいじらしく、拝見する惟光もたいそう悲しくなって、自分もおいおいと泣いた。

「何といっても、年をとって、世の中のさまざまなことに慣れきった人こそ、こうした折には頼りになるものだ。どちらも若い者どうしで、どうしようもないけれど」。惟光は「この院の留守番などに聞かせるのは、たいそう都合が悪いでしょう。この男一人は親しい者でしょうが、自然と口をすべらせてしまいそうな身内の者もまじっているでしょう。まず、この院をお出になってください」と言う。

源氏が「それにしても、ここより人の少ない所がどこにあるだろう」とおっしゃると、惟光は「本当にそうでございましょう。あの五条の家は、女房たちが悲しみにたえられずに泣き騒ぐでしょうし、隣近所が建てこんでいて、とがめだてする里人も多いでしょうから、自然と噂が立つでしょう。山寺こそ、やはりこうしたことは自然とまぎれてしまうものでございましょうと思いめぐらしまして、昔なじみの女房で尼になっている者がおります東山のあたりに、お移し申し上げましょう。

私の父の朝臣の乳母でございました者が、年老いて住んでいるのです。あたりは人が多いようですが、たいそうひっそりしております」と申し上げて、夜が明けきる前の薄暗さにまぎれて、お車を寄せる。源氏は亡骸を抱くこともおできになれそうにないので、惟光が上敷きのむしろにくるんで車にお乗せ申し上げる。たいそう小柄で、気味悪い感じもなく、かわいらしい。

しっかりとくるむこともできないので、髪がこぼれ出ているのにも、源氏は目の前が真っ暗になって、あきれるほど悲しいとお思いになるので、最後まで見届けようとお思いになるが、惟光は「早くお馬で二条院へお帰りください。人が騒がしくならないうちに」と言って、右近を付き添わせて車に乗せたので、源氏に馬は差し上げて、自分は徒歩で、指貫の裾をくくり上げなどして出かける。

一方では、たいそう奇妙な、思いもよらない野辺送りだが、源氏のご様子のひどく悲しげなのを拝見すると、身を捨てる覚悟で行くのだが、源氏は何もわからなくなっていらっしゃる。正気を失ったような様子で、二条院にお着きになった。

女房たちが「どちらからお帰りになったのでしょう。ご気分が悪そうにお見えになります」などと言うが、源氏は御帳台の中にお入りになって、胸をおさえて思うと、たいそう悲しいので、どうして車に乗り添って行かなかったのだろう、もし生き返ったら、どんな気持ちがするだろう、見捨てて別れていったとつらく思うだろうかと、心乱れる中にもお思いになると、お胸がこみ上げる気がなさる。頭も痛く、体も熱い気がして、たいそう苦しく乱れなさるので、こうしてあっけなく、自分も死んでしまうのだろうとお思いになる。

日が高くなっても起き上がりなさらないので、女房たちは不審がって、お粥などをおすすめ申し上げるが、苦しくてたいそう心細くお思いになるところに、宮中からお使いがある。帝は昨日も源氏をお探し出しになれなかった時から、気がかりにお思いになっている。左大臣家のご子息たちが参上なさるが、頭中将だけを、「立ったままで、こちらにお入りなさい」とおっしゃって、御簾の内にいらっしゃったままでお話しになる。

「乳母でございます者が、この五月ごろから重く患っておりましたが、髪を剃り、戒を受けなどして、その効験でしょうか、生き返ったのですが、近ごろまた病が起こって弱っております。もう一度見舞ってほしいと申しましたので、幼いころから慣れ親しんだ者が、臨終の時に冷たいと思うだろうかと思いまして参りましたところ、その家にいた下人で病気をしていた者が、急に外に出すこともできないうちに亡くなってしまったのを、遠慮して日暮れを待って運び出したということを聞きつけましたので、

神事の多いころは、たいそう不都合なことと恐縮いたしまして、参内できないのです。今朝の明け方から、風邪でしょうか、頭がひどく痛くて苦しゅうございますので、たいそう失礼な姿で申し上げるのです」などとおっしゃる。頭中将は「それでは、そのよしを帝に奏上いたしましょう。昨夜も管絃のお遊びの折に、たいそうお探しになって、ご機嫌が悪うございました」と申し上げなさって、

引き返して来て、「どんな死の穢れに触れなさったのですか。お話しになることは、本当とも思われません」と言うので、源氏は胸がつぶれる思いがなさって、「こんなに詳しくではなく、ただ思いがけない穢れに触れたというよしを奏上してください。まことに申しわけないことです」と、さりげなくおっしゃるが、心の中では、言いようもなく悲しいことをお思いになるので、ご気分もすぐれず、人と目を合わせることもなさらない。蔵人の弁を呼び寄せて、まじめにこうした事情を奏上させなさる。左大臣家などにも、こうしたことがあって参上できないというお手紙などを差し上げなさる。

意訳

惟光が来ると、源氏は張りつめていた気持ちがゆるんで、初めて声をあげて泣く。ここで惟光は、悲しみに沈む主人に代わって、すべてを取り仕切る。夕顔の亡骸を、人目につかない東山の尼の家へ運ぶ段取りをつけるのも惟光である。

敷物にくるまれた亡骸からこぼれ出る髪。その姿を見た源氏は、最後まで見届けたいと思うが、惟光に促されて二条院へ帰る。帰ってからは、どうして一緒に行かなかったのか、と後悔し、自らも病に伏してしまう。

見舞いに来た頭中将に、源氏は、乳母の家で死の穢れに触れたと偽りを言う。頭中将は、夕顔がかつての自分の恋人だったことを知らない。何も知らない頭中将との会話に、皮肉な緊張がこめられている。

語釈・文法注

ずきやう
誦経(ずきょう)。経を声に出して読むこと。病気平癒や死者の供養のために、僧に読ませた。
くゑんぞく
眷属(けんぞく)。一族、身内の者。
ひんがし山
東山。京の東に連なる山々。寺が多く、葬送の地でもあった。
みづはぐみ
「瑞歯ぐむ」。ひどく年をとる。老人に再び歯が生えることから、長寿をいう。
むらい
無礼(むらい)。失礼なこと。御簾ごしに、立ったままの相手と話す非礼をわびている。
いきぶれ
行き触れ。外出先で、死や出産などの穢れに触れること。穢れに触れた者は、一定の期間、参内などを慎んだ。

文法

他に誂える「なむ」(おはしまさなむ)
未然形について、相手への願望を表す。「お帰りになってください」。
謙譲の補助動詞「給ふ」(思う給へ)
下二段活用の「給ふ」で、会話文で自分の動作をへりくだって言う。「思ひ給へ」のウ音便。
推量の助動詞「らむ」(行かざりつらむ)
「どうして…しなかったのだろう」と、過去の自分の行動を後悔する。

解説

惟光が東山の尼の家を選んだのは、人目を避けるためである。当時の貴族社会では、死の穢れは重大な問題で、穢れに触れた者は参内を慎まなければならなかった。源氏が帝の寵愛する皇子であることを考えれば、事件が知られることは大きな醜聞となる。

頭中将との会話の場面では、源氏は真実を隠して偽りを語る。頭中将は、穢れの理由を「本当とは思われない」と疑うが、亡くなったのが自分の子の母であるとは夢にも思わない。読者だけが知る真実が、場面に深い陰影を与えている。

関連

出典

底本
丸岡桂・松下大三郎編『国文大観』物語部1(源氏物語 上) 板倉屋書房、明治36年(1903)、73–76頁(コマ38–39)。国立国会図書館デジタルコレクション
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部
更新日