古典ライブラリー

竹取物語 第2章

貴公子たちの求婚

かぐや姫の評判を聞いた男たちが求婚に押し寄せるが、最後まで残ったのは色好みの五人の貴公子だった。翁に結婚を勧められたかぐや姫は、志の深さを見るためとして、五人にそれぞれ手に入れるのが難しい宝物を持ってくるよう求める。

  1. 1世せ世せせ界かい界かいかいのののをのこをのこおのこあてあてあてなるなるなるももも賤いや賤いやいやしきしきしきももも、、、いかでいかでいかでこのこのこのかぐやかぐやかぐや姫ひめ姫ひめひめををを得え得ええてててしがしがしがななな見み見みみてててしがしがしがととと、、、音おと音おとおとににに聞き聞きききききめでゝめでゝめでて惑まど惑まどまどふふう。。。そのそのそのあたりあたりあたりののの垣かき垣かきかきにににももも家いへ家いへいえののの外と外ととにににもももをるをるおる人ひと人ひとひとだにだにだにたはたはたわ易やす易やすやすくくく見み見みみるるるまじきまじきまじきものものものををを、、、よるよるよるははは安やす安やすやすきききいいいもももねねねずずず、、、闇やみ闇やみやみののの夜よ夜よよににに出い出いいでゝでゝでてももも穴あな穴あなあなをををくじりくじりくじりこゝこゝここ彼所かしこ彼所かしこかしこよりよりより覗のぞ覗のぞのぞきききかいまみかいまみかいまみ惑まど惑まどまどひひいあへあへあえりりり。。。さるさるさる時とき時ときときよりよりよりなむなむなんとととはははいひいひいいけるけるける。。。
  2. 2人ひと人ひとひとののの物もの物ものものととともももせせせぬぬぬところところところににに惑まど惑まどまどひひいありありありけけけどもどもども、、、何なに何なになにのののしるししるししるしあるあるあるべくべくべくももも見み見みみえええずずず。。。家いへ家いへいえののの人ひと人ひとひとどもどもどもににに物もの物ものものをををだにだにだに言い言いいははわむむんとてとてとていひいひいいかくれかくれかくれどもどもども、、、事こと事ことことととともももせせせずずず。。。あたりあたりあたりををを離はな離はなはなれれれぬぬぬきんだちきんだちきんだち夜よ夜よよををを明あか明あかあかししし日ひ日ひひををを暮くら暮くらくらすすす人ひと人ひとひと多おほ多おほおおかりかりかり。。。おろかおろかおろかなるなるなる人ひと人ひとひとはははようなきようなきようなきありきありきありきはははよしなかりよしなかりよしなかりけりけりけりとてとてとて、、、來こ來ここずずずなりなりなりにににけりけりけり。。。
  3. 3そのそのその中なか中なかなかににに猶なほ猶なほなおいひいひいいけるけるけるははは、、、色いろ色いろいろ好ごの好ごのごのみみみととといはいはいわるゝるゝるるかぎりかぎりかぎり五ご五ごご人にん人にんにん、、、思おも思おもおもひひい止や止ややむむむ時とき時ときときなくなくなく夜よる夜よるよる晝ひる晝ひるひる來き來ききけりけりけり。。。そのそのその名な名なな一ひと一ひとひと人り人りりははは石いし石いしいし作つくり作つくりつくりののの、、、一ひと一ひとひと人り人りりははは車くら車くらくら持もち持もちもちののの、、、一ひと一ひとひと人り人りりははは右う右うう大だい大だいだい臣じん臣じんじん阿あ阿ああ倍べ倍べべののの、、、一ひと一ひとひと人り人りりははは大だい大だいだい納な納なな言ごん言ごんごん大おほ大おほおお伴とも伴ともともののの、、、一ひと一ひとひと人り人りりははは中ちゆう中ちゆうちゅう納な納なな言ごん言ごんごん石いその石いそのいその上かみ上かみかみののの麻ま麻まま、、、たゞたゞただこのこのこの人ひと人ひとひと々びと々びとびとなりなりなりけりけりけり。。。
  4. 4世よ世よよののの中なか中なかなかににに多おほ多おほおおかるかるかる人ひと人ひとひとをををだにだにだに、、、少すこ少すこすこしししもももかたちかたちかたちよしよしよしととと聞き聞きききききてててははは、、、見み見みみまほしうまほしうまほしゅうするするする人ひと人ひとひと々びと々びとびとなりなりなりけれけれければばば、、、かぐやかぐやかぐや姫ひめ姫ひめひめををを見み見みみまほしうまほしうまほしゅうててて、、、物もの物ものものもももくはくはくわずずず思おも思おもおもひひいつゝつゝつつ、、、かのかのかの家いへ家いへいえににに行ゆ行ゆゆきききてててたゝずみたゝずみたたずみありきありきありきけれけれけれどもどもども、、、かひかひかいあるあるあるべくべくべくもももあらあらあらずずず。。。ふみふみふみををを書か書かかきききてててやれやれやれどもどもども返かへ返かへかえりりりごとごとごともももせせせずずず。。。わびわびわびうたうたうたなどなどなど書か書かかきききてててやれやれやれどもどもどもかへしかへしかへしもももせせせずずず。。。かひかひかいなしなしなしとととおもへおもへおもえどもどもどもしもつきしもつきしもつきしはすしはすしわすのののふりふりふり、、、みなつきみなつきみなつきののの照て照ててりりりはたゝくはたゝくはたたくにににもももさはらさはらさわらずずず來き來ききけりけりけり。。。
  5. 5このこのこの人ひと人ひとひと々びと々びとびと、、、或ある或あるある時とき時ときときははは竹たけ竹たけたけ取とり取とりとりををを呼よ呼よよびびびいでゝいでゝいでて「「「娘むすめ娘むすめむすめををを我われ我われわれにににたべたべたべ」」」ととと伏ふ伏ふふししし拜をが拜をがおがみみみ、、、手て手ててをををすりすりすりのたまへのたまへのたまえどどど「「「己おの己おのおのがががなさなさなさぬぬぬ子こ子ここなれなれなればばば心こころ心こころこころにににももも從したが從したがしたがははわずずずなむなむなんあるあるある」」」ととといひいひいいててて、、、月つき月つきつき日ひ日ひひをををおくるおくるおくる。。。かゝれかゝれかかればばばこのこのこの人ひと人ひとひと々びと々びとびと、、、家いへ家いへいえににに歸かへ歸かへかえりりりててて物もの物ものものををを思おも思おもおもひひい、、、いのりいのりいのりをををししし、、、ぐわんぐわんがんをををたてたてたて、、、思おも思おもおもひひいやめやめやめむむんとととすれすれすれどもどもども止や止ややむむむべくべくべくもももあらあらあらずずず。。。さりともさりともさりとも遂つひ遂つひついにににをとこをとこおとこあはせあはせあわせざらざらざらむむんやはやはやはとととおもひおもひおもいててて、、、賴たの賴たのたのみみみをををかけかけかけたりたりたり。。。あながちあながちあながちににに志こころざし志こころざしこころざしををを見み見みみえええありくありくありく。。。
  6. 6これこれこれををを見み見みみつけつけつけててて、、、翁おきな翁おきなおきなかぐやかぐやかぐや姫ひめ姫ひめひめにににいふいふいうやうやうよう、、、「「「我わ我わわががが子こ子ここののの佛ほとけ佛ほとけほとけへんへんへんののの人ひと人ひとひとととと申まう申まうもうしししながらながらながら、、、こゝらこゝらここらおほきおほきおおきさささまでまでまで養やしな養やしなやしなひひい奉たてまつ奉たてまつたてまつるるる志こころざし志こころざしこころざしおろかおろかおろかならならならずずず。。。翁おきな翁おきなおきなののの申まう申まうもうさささむむんことことこと聞き聞ききききき給たま給たまたまひひいてててむむんややや」」」ととといへいへいえばばば、、、かぐやかぐやかぐや姫ひめ姫ひめひめ、、、「「「何なに何なになに事ごと事ごとごとをををかかかのたまはのたまはのたまわむむん事こと事ことことををを承うけたまは承うけたまはうけたまわらららざらざらざらむむん。。。へんへんへん化げ化げげののの者もの者ものものにににてててはべりはべりはべりけむけむけん身み身みみとととももも知し知ししらららずずず。。。親おや親おやおやとととこそこそこそ思おも思おもおもひひい奉たてまつ奉たてまつたてまつれれれ」」」ととといへいへいえばばば、、、翁おきな翁おきなおきな「「「嬉うれ嬉うれうれしくしくしくもももののの給たま給たまたまふふうものものものかなかなかな」」」ととといふいふいう。。。
  7. 7「「「翁おきな翁おきなおきな年とし年としとしににに餘あま餘あまあまりりりぬぬぬ、、、今日けふ今日けふきょうとととももも明日あす明日あすあすとととももも知し知ししらららずずず。。。このこのこの世よ世よよののの人ひと人ひとひとははは、、、男をとこ男をとこおとこはははをうなをうなおうなにににあふあふあう事こと事ことことをををすすす、、、女をんな女をんなおんなははは男をとこ男をとこおとこににに合あ合ああふふう事こと事ことことをををすすす。。。そのそのその後のち後のちのちなむなむなんかどかどかどももも廣ひろ廣ひろひろくくくなりなりなり侍はべ侍はべはべるるる。。。いかでいかでいかでかかかさるさるさる事こと事ことことなくなくなくてててはははおはしまさおはしまさおわしまさむむん」」」。。。かぐやかぐやかぐや姫ひめ姫ひめひめのののいはくいはくいわく「「「なでふなでふなでうさるさるさることことことかかかしししはべらはべらはべらむむん」」」ととといへいへいえばばば「「「へんへんへん化げ化げげののの人ひと人ひとひとととといふいふいうともともとも、、、女をんな女をんなおんなののの身み身みみもちもちもち給たま給たまたまへへえりりり。。。翁おきな翁おきなおきなのののあらあらあらむむん限かぎ限かぎかぎりりりははは、、、かうかうこうてててもももなむなむなんかしかしかし。。。このこのこの人ひと人ひとひと々びと々びとびとののの年とし年としとし月つき月つきつきををを經へ經へへててて、、、かうかうこうのみのみのみみいましみいましみいましつゝつゝつつののの給たま給たまたまふふうことことことををを思おも思おもおもひひい定さだ定さださだめめめててて、、、一ひと一ひとひと人り人りり一ひと一ひとひと人り人りりにににあひあひあい奉たてまつ奉たてまつたてまつりりり給たま給たまたまひひいねねね」」」ととといへいへいえばばば、、、
  8. 8かぐやかぐやかぐや姫ひめ姫ひめひめいはくいはくいわく「「「よくよくよくもももあらあらあらぬぬぬかたちかたちかたちををを、、、深ふか深ふかふかききき心こころ心こころこころももも知し知ししらららででであだあだあだ心ごころ心ごころごころつきつきつきなななばばば、、、のちのちのち悔くや悔くやくやしきしきしきことことこともももあるあるあるべきべきべきをををととと思おも思おもおもふふうばかりばかりばかりなりなりなり。。。世よ世よよのののかしこきかしこきかしこき人ひと人ひとひとなりなりなりともともとも、、、深ふか深ふかふかききき志こころざし志こころざしこころざしををを知し知ししらららででではははあひあひあい難がた難がたがたしししとととなむなむなん思おも思おもおもふふう」」」ととといふいふいう。。。翁おきな翁おきなおきないはくいはくいわく「「「思おも思おもおもひひいののの如ごと如ごとごとくくくももものののたまふたまふたまうかなかなかな。。。そもそもそもそもそもそもいかなるいかなるいかなる志こころざし志こころざしこころざしあらあらあらむむん人ひと人ひとひとにににかかかあはあはあわむむんととと思おぼ思おぼおぼすすす。。。かばかりかばかりかばかり志こころざし志こころざしこころざしおろかおろかおろかならならならぬぬぬ人ひと人ひとひと々びと々びとびとにににこそこそこそあめれあめれあめれ」」」。。。かぐやかぐやかぐや姫ひめ姫ひめひめのののいはくいはくいわく「「「何なに何なになにばかりばかりばかりののの深ふか深ふかふかきききをををかかか見み見みみむむむととといはいはいわむむん。。。いさゝかいさゝかいささかのののことことことなりなりなり。。。人ひと人ひとひとののの志こころざし志こころざしこころざしひとしかひとしかひとしかなりなりなり。。。いかでいかでいかでかかか中なか中なかなかにににおとりおとりおとりまさりまさりまさりははは知し知ししらららむむん。。。五ご五ごご人にん人にんにんののの中なか中なかなかにににゆかしきゆかしきゆかしき物もの物ものもの見み見みみせせせ給たま給たまたまへへえらららむむんににに、、、御み御みみ志こころざし志こころざしこころざしまさりまさりまさりたりたりたりとてとてとて仕つか仕つかつこうううまつらまつらまつらむむんととと、、、そのそのそのおはすおはすおわすらむらむらん人ひと人ひとひと々びと々びとびとににに申まう申まうもうししし給たま給たまたまへへえ」」」ととといふいふいう。。。「「「よきよきよきことことことなりなりなり」」」とととうけうけうけつつつ。。。
  9. 9日ひ日ひひ暮く暮くくるゝるゝるるほどほどほど、、、例れい例れいれいののの集あつま集あつまあつまりりりぬぬぬ。。。人ひと人ひとひと々びと々びとびと或ある或あるあるははわ笛ふえ笛ふえふえををを吹ふ吹ふふききき、、、或ある或あるあるははわ歌うた歌うたうたをををうたひうたひうたい、、、或ある或あるあるははわ唱しやう唱しやうしょう歌が歌ががをををししし、、、或ある或あるあるははわををを吹ふ吹ふふききき、、、扇あふぎ扇あふぎおうぎをををならしならしならしなどなどなどするするするににに、、、翁おきな翁おきなおきな出い出いいでゝでゝでていはくいはくいわく「「「忝かたじけな忝かたじけなかたじけなくくくもももきたなきたなきたなげげげなるなるなる所ところ所ところところににに、、、年とし年としとし月つき月つきつきををを經へ經へへててて物もの物ものものししし給たま給たまたまふふうことことこときはまりきはまりきわまりたるたるたるかしこまりかしこまりかしこまり」」」ととと申まう申まうもうすすす。。。「「「翁おきな翁おきなおきなののの命いのち命いのちいのちけふけふきょうあすあすあすとととももも知し知ししらららぬぬぬををを、、、かくかくかくのたまふのたまふのたまう君きん君きんきん達だち達だちだちにににもももよくよくよく思おも思おもおもひひい定さだ定さださだめめめててて仕つか仕つかつこうううまつれまつれまつれととと申まう申まうもうせせせばばば、、、深ふか深ふかふかききき御み御みみ心こころ心こころこころをををしらしらしらででではははとととなむなむなん申まう申まうもうすすす。。。さささ申まう申まうもうすすすもももことわりことわりことわりなりなりなり。。。いづれいづれいずれ劣おと劣おとおとりりりまさりまさりまさりおはしまさおはしまさおわしまさねねねばばば、、、ゆかしきゆかしきゆかしきものものもの見み見みみせせせ給たま給たまたまへへえらららむむんににに、、、御み御みみ志こころざし志こころざしこころざしのののほどほどほどははは見み見みみゆゆゆべしべしべし、、、仕つか仕つかつこうううまつらまつらまつらむむんことことことははは、、、それそれそれににになむなむなん定さだ定さださだむむむべきべきべきととといふいふいう。。。これこれこれ善よ善よよきききことことことなりなりなり。。。人ひと人ひとひとののの恨うらみ恨うらみうらみもももあるあるあるまじまじまじ」」」ととといへいへいえばばば、、、五ご五ごご人にん人にんにんののの人ひと人ひとひと々びと々びとびとももも「「「よきよきよきことことことなりなりなり」」」ととといへいへいえばばば翁おきな翁おきなおきな入い入いいりりりててていふいふいう。。。
  10. 10かぐやかぐやかぐや姫ひめ姫ひめひめ「「「石いし石いしいし作つくり作つくりつくりのののみこみこみこにににははは、、、天てん天てんてん竺ぢく竺ぢくじくににに佛ほとけ佛ほとけほとけののの御み御みみ石いし石いしいしののの鉢はち鉢はちはちととといふいふいうものものものありありあり、、、其それ其それそれをををとりとりとりててて給たま給たまたまへへえ」」」ととといふいふいう。。。「「「車くら車くらくら持もち持もちもちのののみこみこみこにににははは、、、東ひんがし東ひんがしひんがしののの海うみ海うみうみににに蓬ほう蓬ほうほうととといふいふいう山やま山やまやまありありあり、、、それそれそれにににしろがねしろがねしろがねををを根ね根ねねとととししし、、、こがねこがねこがねををを莖くき莖くきくきとととししし、、、白しら白しらしら玉たま玉たまたまををを實み實みみとととしししてててたてたてたてるるる木き木ききありありあり、、、それそれそれ一ひと一ひとひと枝え枝ええ折を折をおりりりててて給たま給たまたまはらはらわらむむん」」」ととといふいふいう。。。「「「今いま今いまいま一ひと一ひとひと人り人りりにににはははもろこしもろこしもろこしにににあるあるある火ひ火ひひ鼠ねずみ鼠ねずみねずみののの裘かはごろも裘かはごろもかわごろもををを給たま給たまたまへへえ。。。大おほ大おほおお伴とも伴ともともののの大だい大だいだい納な納なな言ごん言ごんごんにににははは龍たつ龍たつたつののの首くび首くびくびににに五ご五ごご色しき色しきしきににに光ひか光ひかひかるるる玉たま玉たまたまありありあり、、、それそれそれをををとりとりとりててて給たま給たまたまへへえ。。。石いその石いそのいその上かみ上かみかみののの中ちゆう中ちゆうちゅう納な納なな言ごん言ごんごんにににははは、、、つばくらめつばくらめつばくらめのののもたもたもたるるる子こ子ここ安やす安やすやす貝がひ貝がひがい一ひと一ひとひとつつつとりとりとりててて給たま給たまたまへへえ」」」ととといふいふいう。。。
  11. 11翁おきな翁おきなおきな「「「難かた難かたかたききき事こと事ことことどもどもどもにににこそこそこそあああなれなれなれ。。。このこのこの國くに國くにくににににあるあるある物もの物ものものにににもももあらあらあらずずず。。。かくかくかく難かた難かたかたききき事こと事ことことをををばばばいかにいかにいかに申まう申まうもうさささむむん」」」ととといふいふいう。。。かぐやかぐやかぐや姫ひめ姫ひめひめ、、、「「「何なに何なになにかかか難かた難かたかたからからからむむん」」」ととといへいへいえばばば、、、翁おきな翁おきなおきな「「「とまれとまれとまれかくまれかくまれかくまれ申まう申まうもうさささむむん」」」とてとてとて出い出いいでゝでゝでて「「「かくかくかくなむなむなん。。。聞きこ聞きこきこゆるゆるゆるやうやうようににに見み見みみせせせ給たま給たまたまへへえ」」」ととといへいへいえばばば、、、みこみこみこだちだちだちかんだちめかんだちめかんだちめ聞き聞きききききててて「「「にににあたりあたりあたりよりよりよりだにだにだになななありきありきありきそそそとととやはやはやはののの給たま給たまたまははわぬぬぬ」」」ととといひいひいいてててててて皆みな皆みなみな歸かへ歸かへかえりりりぬぬぬ。。。

引用の仕方

レポート・論文で引用する場合の表記例です。行番号を選んでから開くと、その行へのリンクになります。

現代語訳

世の中の男たちは、身分の高い者も低い者も、なんとかしてこのかぐや姫を妻にしたい、会ってみたいと、噂に聞いて恋い慕い、思い乱れる。その家のまわりの垣根のあたりにも、家の門口にも、そこにいる人でさえ容易に姫を見ることはできないのに、夜は安らかに眠りもせず、闇夜に出かけて行っては、垣根に穴をあけ、あちこちからのぞき見をして心を乱し合っている。このときから、求婚することを「よばひ」と言うようになった。

人が相手にもしない所をうろつき回ったけれども、何の効き目もありそうにない。家の者たちにせめて言葉をかけようと話しかけても、相手にしてくれない。それでもあたりを離れない貴公子たちの中には、夜を明かし日を暮らす人が多かった。熱意の浅い人は「無駄な通い歩きはつまらないことだった」と言って、来なくなった。

その中で、なおも言い寄り続けたのは、色好みと言われる者ばかりの五人で、思いをあきらめるときもなく、夜も昼もやって来た。その名は、一人は石作の皇子、一人は車持の皇子、一人は右大臣阿倍御主人、一人は大納言大伴御行、一人は中納言石上麻呂、ただこの人々であった。

この人々は、世間にいくらでもいるような女でさえ、少しでも器量がよいと聞くと会いたがる人々だったので、かぐや姫に会いたくて、食事もとらずに思い続け、あの家に行ってたたずみ歩き回ったけれども、そのかいもありそうにない。手紙を書いて送っても返事もない。恋の悩みを訴える歌などを書いて送っても返歌もない。かいがないとは思うものの、十一月・十二月の雪が降り凍る寒さの中も、六月の日が照りつけ雷が鳴りとどろく暑さの中も、かまわずにやって来た。

この人々は、ある時は竹取の翁を呼び出して「娘を私に下さい」とひれ伏して拝み、手をすり合わせておっしゃるけれども、翁は「自分の生んだ子ではないので、思いどおりにもなりませんで」と言って、月日を送る。こういうわけで、この人々は家に帰って物思いにふけり、神仏に祈り、願を立て、思いをあきらめようとするけれども、あきらめられそうにもない。それでも最後には結婚させないことがあろうかと思って、望みをかけている。むりやりにも熱意を見せて歩き回る。

これを見て、翁がかぐや姫に言うには、「わが子の仏様、あなたは変化の人とは申しながら、これほど大きくなるまでお育てした私の気持ちは並々ではありません。翁の申し上げることを聞いてくださいますか」と言うと、かぐや姫は「どんなことでも、おっしゃることをお受けしないことがありましょうか。変化の者であった身とも知りません。親とこそ思っております」と言うので、翁は「うれしいことをおっしゃるものだ」と言う。「翁は七十を越えました。今日とも明日ともわからない命です。この世の人は、男は女と結婚し、女は男と結婚するものです。そうしてこそ一門も栄えるのです。どうして結婚しないでいられましょう」。かぐや姫が「どうしてそのようなことをいたしましょう」と言うと、翁は「変化の人だとしても、女の身をお持ちです。翁が生きているうちは、このままでもいらっしゃれましょうが。この人々が長い年月、こうしていらしてはおっしゃることをよく考えて、どなたかお一人と結婚なさいませ」と言う。

かぐや姫が言うには、「たいしてよくもない容貌なのに、相手の深い心も知らないで結婚して、その人に浮気心でも起こったら、後で悔しいこともあるだろうと思うだけです。世の中のりっぱな人であっても、深い愛情を確かめないでは結婚しにくいと思います」。翁は「私の思っていたとおりのことをおっしゃる。いったいどのような愛情のある人と結婚しようとお思いか。これほど愛情の並々でない人々ではありませんか」と言う。かぐや姫は「どれほどの深い愛情を見ようというのでもありません。ほんのちょっとしたことです。五人の愛情は同じほどのようです。どうしてその中で優劣がわかりましょう。五人の中で、私の見たい物を見せてくださった方を、愛情がまさっているとしてお仕えいたしましょうと、そこにいらっしゃる方々に申し上げてください」と言う。翁は「それはよいことだ」と引き受けた。

日が暮れるころ、いつものように五人が集まった。ある人は笛を吹き、ある人は歌をうたい、ある人は譜を口ずさみ、ある人は口笛を吹き、扇を鳴らしたりしていると、翁が出てきて言う。「もったいなくもむさくるしい所に、長年お通いくださることは、まことに恐れ多いことでございます」と申し上げる。「翁の命は今日明日とも知れないので、このようにおっしゃる君達にも、よく考えてお仕えしなさいと申しますと、姫は深いお心を知らないでは、と申します。そう申すのももっともです。どなたも優劣がおありにならないので、見たい物を見せてくださった方に、ご愛情のほどは見えるでしょう、お仕えすることはそれによって決めましょう、と申します。これはよいことです。どなたの恨みもないでしょう」と言うと、五人の人々も「それはよい」と言うので、翁は家に入ってそのことを伝える。

かぐや姫は「石作の皇子には、天竺にある仏の御石の鉢という物を取ってきてください」と言う。「車持の皇子には、東の海に蓬萊という山があり、そこに銀を根とし、金を茎とし、真珠を実として立っている木があります。その一枝を折ってきていただきましょう」と言う。「もう一人には、唐土にある火鼠の皮衣をください。大伴の大納言には、龍の首に五色に光る玉があるので、それを取ってきてください。石上の中納言には、燕の持っている子安貝を一つ取ってきてください」と言う。

翁は「難しいことばかりのようだ。この国にある物でもない。このような難しいことをどのように申し上げようか」と言う。かぐや姫が「何が難しいことがありましょう」と言うので、翁は「ともかく申し上げてみよう」と言って出て行き、「このように申しております。申し上げるとおりの物を見せてください」と言うと、皇子たちや上達部は聞いて、「いっそ穏やかに、このあたりを歩き回ることさえしないでくれと、どうしておっしゃらないのか」と言って、うんざりしてみな帰ってしまった。

意訳

かぐや姫の美しさは評判になり、身分を問わず多くの男が屋敷のまわりに群がる。しかし姫は誰にも姿を見せず、やがて熱の冷めた者は去っていき、色好みで知られる五人の貴公子だけが残る。翁は老い先短い身として、姫に結婚を強く勧める。姫は「相手の心の深さがわからないまま結婚して後悔したくない」と答え、五人に世にもまれな宝物を求める。これは表向きは愛情を試すための課題だが、実際には誰とも結婚しないための巧みな拒絶でもある。人の世の結婚の論理を語る翁と、それに縛られない姫の対比が、ここからの求婚譚全体を方向づけている。

語釈・文法注

しがな
願望の終助詞。〜したいものだ。「得てしがな」は妻にしたいものだ、「見てしがな」は会いたいものだ、の意。
よばひ
求婚すること。「呼ばふ」(呼び続ける)の名詞形。ここでは「夜這ひ」と結びつけた語源説話になっている。
石作のみこ
石作皇子。モデルとして、壬申の乱の功臣多治比嶋(丹比真人)が挙げられることがある。石作氏は丹比氏と同族。
車持のみこ
車持皇子。藤原不比等の母が車持氏の出であることから、不比等がモデルとされる。
右大臣阿倍のみうし
阿倍御主人(635〜703)。実在の人物で、文武天皇の時代に右大臣となった。
大納言大伴のみゆき
大伴御行(?〜701)。実在の人物で、大納言となった。
中納言石上の麻呂
石上麻呂(640〜717)。実在の人物で、大納言・右大臣・左大臣を歴任した。
ふりこほり
雪が降り凍ること。「しもつき・しはす」(十一月・十二月)の厳寒をいう。
へん化
「変化(へんげ)」。神仏などが仮に人の姿となってこの世に現れたもの。
なゝそぢ
七十歳。「そぢ」は十を単位として数える語。
いますかり
「あり」「をり」の尊敬語。いらっしゃる。
うそ
口笛。口をすぼめて息を吹き、音を出すこと。
蓬萊
中国の伝説で、東方の海上にあるとされる仙山。不老不死の仙人が住むという。
おいらか
おだやかなさま、すなおなさま。ここでは、遠回しな難題など出さずに、はっきりと、の意。
うんじ
「倦(う)んず」の連用形。いやになる、うんざりする。

文法

「さる時よりなむよばひとはいひける」
言葉の由来を説く語源譚の形。五人の求婚譚の結びにも同じ形の語源説明がくり返される。
「見まほしう」
希望の助動詞「まほし」の連用形「まほしく」のウ音便。会いたく。
「聞き給ひてむや」
完了(強意)の助動詞「つ」の未然形「て」+推量の助動詞「む」+疑問の係助詞「や」。きっと聞いてくださるでしょうか。
「あひ奉り給ひね」
「ね」は完了の助動詞「ぬ」の命令形。結婚なさってしまいなさい。
「なありきそ」
副詞「な」と終助詞「そ」で禁止を表す「な〜そ」の形。歩き回ってくれるな。

解説

五人の求婚者のうち、阿倍御主人・大伴御行・石上麻呂の三人は、天武・持統・文武天皇の時代の実在の高官である。石作皇子・車持皇子にもモデルがあるとされ、とくに車持皇子は藤原不比等を風刺したものとする説が有名である。物語の舞台は、奈良時代以前の飛鳥・藤原京の時代に設定されているといえる。

五つの難題(仏の御石の鉢・蓬萊の玉の枝・火鼠の皮衣・龍の首の玉・燕の子安貝)は、いずれもインド・中国の伝説や仏典に由来する、この世に実在しないか入手不可能な宝物である。難題を課して求婚者を試す話は、チベットの「斑竹姑娘」など、アジア各地の説話にも類例が知られている。

「よばひ」の語源説明は、本来「呼ばふ(呼び続ける)」から来た語を、夜に忍んで行くことに結びつけた言葉遊びであり、『竹取物語』の滑稽で機知に富んだ語り口をよく表している。

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出典

底本
丸岡桂・松下大三郎編『国文大観』物語部三 雑上(竹取物語) 板倉屋書房、明治36年(1903)、2–4頁(コマ5–6)。国立国会図書館デジタルコレクション
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部
更新日