古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第二十 釈教歌 1942番

思ふなよ

慈円(じえん)

思うな。つらい世を出きってしまっても、宿る奥にもさらに宿があるのだ。

作者
前大僧正慈圓(慈円)
  1. 1化城喩品けじやうゆほん化城喩品けじやうゆほんけじょうゆほん、、、化作大城郭けさだいじやうくわく化作大城郭けさだいじやうくわくけさだいじょうかく詞書
  2. 2思おも思おもおもふなよふなようなよ初句
  3. 3浮世うきよ浮世うきようきよののの中なか中なかなかををを二句
  4. 4出い出いいででではははてゝてゝてて三句
  5. 5やどるやどるやどる奧おく奧おくおくにもにもにも四句
  6. 6宿やど宿やどやどはははありけりありけりありけり結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕化城喩品、「化作大城郭」。

思うな。つらい世を出きってしまっても、宿る奥にもさらに宿があるのだ。

意訳

つらい世を出てしまえばそれで終わりだと思ってはならない。たどり着いた所の奥に、まだ真の宿があるのだから。

語釈・文法注

化作大城郭
仏が仮に大きな城を作り出して人々を休ませた喩え。

和歌

作者
慈円(じえん) 1155–1225
関白藤原忠通の子で、九条兼実の弟、良経の叔父。天台座主を四度務めた。歴史書『愚管抄』を著した。率直で多彩な歌風で、『新古今和歌集』に西行に次ぐ九十二首が入る。家集に『拾玉集』がある。
出典
『新古今和歌集』巻第二十・釈教歌・1942番
歌体
短歌
状況
詞書「化城喩品、化作大城郭」(化城喩品、「化作大城郭」)。

修辞

初句切れ
初句切れ。

解説

慈円の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、360頁(コマ190)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日