古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第二十 釈教歌 1933番

極樂へ

慈円(じえん)

極楽へまだ私の心は行き着かない。羊の歩みよ、しばらく止まれ。

詞書
「述懷の歌の中に」(前の歌と同じ詞書)
作者
前大僧正慈圓(慈円)
  1. 1極樂ごくらく極樂ごくらくごくらくへへへ初句
  2. 2まだまだまだ我わ我わわががが心こころ心こころこころ二句
  3. 3行ゆ行ゆゆきつかずきつかずきつかず三句
  4. 4羊ひつじ羊ひつじひつじののの步あゆ步あゆあゆみみみ四句
  5. 5しばししばししばし止とど止とどとどまれまれまれ結句

引用の仕方

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現代語訳

極楽へまだ私の心は行き着かない。羊の歩みよ、しばらく止まれ。

意訳

極楽へはまだ心が行き着いていない。屠所へ引かれる羊の歩みのように近づく死よ、しばらく止まってくれ。

語釈・文法注

羊の步み
死が刻々と近づくことのたとえ。『涅槃経』による。

和歌

作者
慈円(じえん) 1155–1225
関白藤原忠通の子で、九条兼実の弟、良経の叔父。天台座主を四度務めた。歴史書『愚管抄』を著した。率直で多彩な歌風で、『新古今和歌集』に西行に次ぐ九十二首が入る。家集に『拾玉集』がある。
出典
『新古今和歌集』巻第二十・釈教歌・1933番
歌体
短歌
状況
詞書「述懷の歌の中に」(述懐の歌の中に)。

修辞

三句切れ
三句切れ。

解説

慈円の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、358頁(コマ189)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日