古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第二十 釈教歌 1932番

とく御法

慈円(じえん)

説く御法を聞く、菊の白露のように、夜は起きて勤め、早朝に消えることを思う。

詞書
「述懷の歌の中に」(前の歌と同じ詞書)
作者
前大僧正慈圓(慈円)
  1. 1とくとくとく御み御みみ法のり法のりのり初句
  2. 2きくのきくのきくの白露しらつゆ白露しらつゆしらつゆ二句
  3. 3夜よる夜よるよるはははおきておきておきて三句
  4. 4つとめてつとめてつとめて消き消ききえむえむえむ四句
  5. 5事こと事ことことをををしぞしぞしぞ思おも思おもおもふふう結句

引用の仕方

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現代語訳

説く御法を聞く、菊の白露のように、夜は起きて勤め、早朝に消えることを思う。

意訳

説かれる仏法を聞く私は、菊に置く白露が夜置いて朝には消えるように、夜は起きて勤行し、朝には死ぬことを思う。

語釈・文法注

きく
「聞く」と「菊」を掛ける。
おき
「起き」と「置き」を掛ける。
つとめて
「勤めて」と「早朝」を掛ける。

和歌

作者
慈円(じえん) 1155–1225
関白藤原忠通の子で、九条兼実の弟、良経の叔父。天台座主を四度務めた。歴史書『愚管抄』を著した。率直で多彩な歌風で、『新古今和歌集』に西行に次ぐ九十二首が入る。家集に『拾玉集』がある。
出典
『新古今和歌集』巻第二十・釈教歌・1932番
歌体
短歌
状況
詞書「述懷の歌の中に」(述懐の歌の中に)。

修辞

掛詞
「きく」「おき」「つとめて」。
縁語
「白露」「おき」「消え」。

解説

慈円の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、358頁(コマ189)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日