古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第二十 釈教歌 1923番

寂寞の

日蔵(にちぞう)

ひっそりとした苔の岩戸の静けさの中で、涙の雨が降らない日はない。

作者
日藏上人(日蔵)
  1. 1みたけのみたけのみたけの笙しやう笙しやうしょうののの岩屋いはや岩屋いはやいわやににに籠こも籠こもこもりてよめるりてよめるりてよめる詞書
  2. 2寂じやく寂じやくじゃく寞まく寞まくまくののの初句
  3. 3苔こけ苔こけこけののの岩いは岩いはいわ戶と戶ととののの二句
  4. 4しづけきにしづけきにしずけきに三句
  5. 5淚なみだ淚なみだなみだののの雨あめ雨あめあめののの四句
  6. 6ふらぬふらぬふらぬ日ひ日ひひぞなきぞなきぞなき結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕吉野の金峰山の笙の岩屋に籠もって詠んだ歌。

ひっそりとした苔の岩戸の静けさの中で、涙の雨が降らない日はない。

意訳

人の気配もない苔むした岩屋の静けさの中で、涙が雨のように流れない日は一日もない。

語釈・文法注

みたけ
吉野の金峰山。
笙の岩屋
修行の岩窟。
寂寞
ひっそりと寂しいさま。

和歌

作者
日蔵(にちぞう) 905?–985?
平安中期の真言宗の僧。吉野の金峰山で修行し、冥界をめぐって菅原道真に会ったという説話で知られる。
出典
『新古今和歌集』巻第二十・釈教歌・1923番
歌体
短歌
状況
詞書「みたけの笙の岩屋に籠りてよめる」(吉野の金峰山の笙の岩屋に籠もって詠んだ歌)。

解説

日蔵の歌。

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出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、356頁(コマ188)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日