古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第十八 雑歌下 1782番

思ふこと

慈円(じえん)

思うことは何かと問う人もいないのだろう。仰ぐと空に月が澄んでいる。

作者
前大僧正慈圓(慈円)
  1. 1五十首ごじつしゆ五十首ごじつしゆごじっしゅののの歌うた歌うたうたののの中なか中なかなかににに詞書
  2. 2思おも思おもおもふことふことうこと初句
  3. 3などなどなど問と問ととふふう人ひと人ひとひとももも二句
  4. 4なかるらむなかるらむなかるらむ三句
  5. 5仰あふ仰あふあおげばげばげば空そら空そらそらににに四句
  6. 6月つき月つきつきぞさやけきぞさやけきぞさやけき結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕五十首の歌の中に。

思うことは何かと問う人もいないのだろう。仰ぐと空に月が澄んでいる。

意訳

どうして思い悩むのかと聞いてくれる人もいないのだろう。空を仰ぐと月だけが明るく澄んでいる。

語釈・文法注

和歌

作者
慈円(じえん) 1155–1225
関白藤原忠通の子で、九条兼実の弟、良経の叔父。天台座主を四度務めた。歴史書『愚管抄』を著した。率直で多彩な歌風で、『新古今和歌集』に西行に次ぐ九十二首が入る。家集に『拾玉集』がある。
出典
『新古今和歌集』巻第十八・雑歌下・1782番
歌体
短歌
状況
詞書「五十首の歌の中に」(五十首の歌の中に)。

修辞

三句切れ
三句切れ。

解説

慈円の歌。底本は第二句を「など問ふ人も」とするが、「など問ふ人の」とする本もある。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、327頁(コマ173)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日