古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第十八 雑歌下 1775番

河舟の

藤原頼輔(ふじわらのよりすけ)

川舟が上りかねている綱手縄のように、苦しいばかりで世を渡ることだ。

作者
刑部卿賴輔(藤原頼輔)
  1. 1入道前關白太政大臣にふだうさきのくわんぱくだいじやうだいじん入道前關白太政大臣にふだうさきのくわんぱくだいじやうだいじんにゅうどうさきのかんぱくだいじょうだいじんののの家いへ家いへいえののの百首ひやくしゆ百首ひやくしゆひゃくしゅののの歌うた歌うたうたよませよませよませ侍はべ侍はべはべりけるにりけるにりけるに詞書
  2. 2河かは河かはかわ舟ぶね舟ぶねぶねののの初句
  3. 3上のぼ上のぼのぼりわづらふりわづらふりわずらう二句
  4. 4綱手繩つなでなは綱手繩つなでなはつなでなわ三句
  5. 5くるしくてのみくるしくてのみくるしくてのみ四句
  6. 6世よ世よよををを渡わた渡わたわたるかなるかなるかな結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕入道前関白太政大臣が家で百首の歌を詠ませました時に。

川舟が上りかねている綱手縄のように、苦しいばかりで世を渡ることだ。

意訳

川をさかのぼる舟を引く綱手縄が苦しげに張るように、私も苦しい思いばかりで世を渡っている。

語釈・文法注

綱手繩
舟を引く綱。
くるし
「繰る」をかける。

和歌

作者
藤原頼輔(ふじわらのよりすけ) 1112–1186
藤原忠教の子。刑部卿に至った。蹴鞠の名手で、難波家の祖とされる。
出典
『新古今和歌集』巻第十八・雑歌下・1775番
歌体
短歌
状況
詞書「入道前關白太政大臣の家の百首の歌よませ侍りけるに」(入道前関白太政大臣が家で百首の歌を詠ませました時に)。

修辞

序詞
初句〜第三句。
縁語
「舟」「綱手」「くる」「渡る」。

解説

頼輔の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、326頁(コマ173)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日