古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第十八 雑歌下 1748番

數ならぬ

西行法師(さいぎょうほうし)

数にも入らない身なのに、心はいかにも一人前のような顔をして、さまよい出てはまた帰って来てしまった。

詞書
「題しらず」(前の歌と同じ詞書)
作者
西行法師
  1. 1數かず數かずかずならぬならぬならぬ初句
  2. 2身み身みみをもをもをも心こころ心こころこころののの二句
  3. 3ありがありがありがほにほにおに三句
  4. 4うかれてうかれてうかれてははは又また又またまた四句
  5. 5歸かへ歸かへかえりりり來き來ききにけりにけりにけり結句

引用の仕方

レポート・論文で引用する場合の表記例です。行番号を選んでから開くと、その行へのリンクになります。

現代語訳

数にも入らない身なのに、心はいかにも一人前のような顔をして、さまよい出てはまた帰って来てしまった。

意訳

取るに足りない身なのに、心だけはわがもの顔にさまよい出ては、また戻って来てしまった。

語釈・文法注

ありがほ
いかにもありそうな顔つき。

和歌

作者
西行法師(さいぎょうほうし) 1118–1190
俗名は佐藤義清(のりきよ)。鳥羽院の北面の武士だったが、二十三歳で出家し、諸国を旅して歌を詠んだ。自然と人生の哀感を率直に詠み、『新古今和歌集』に最も多い九十四首が入る。家集に『山家集』がある。
出典
『新古今和歌集』巻第十八・雑歌下・1748番
歌体
短歌
状況
題しらず(詠まれた事情は伝わらない)。

解説

西行の歌。底本は第三句を「ありがほに」とするが、「もちがほに」とする本もある。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、322頁(コマ171)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日