古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第十七 雑歌中 1610番

沖津風

越前(えちぜん)

沖の風が夜寒になったからか、田子の浦の海人の藻塩火が、焚きまさっている。

作者
越前
  1. 1百首ひやくしゆ百首ひやくしゆひゃくしゅののの歌うた歌うたうた奉たてまつ奉たてまつたてまつりしりしりし時とき時ときとき、、、海邊うみべ海邊うみべうみべののの歌うた歌うたうた詞書
  2. 2沖おき沖おきおき津つ津つつ風かぜ風かぜかぜ初句
  3. 3夜よ夜よよ寒さむ寒さむさむになれやになれやになれや二句
  4. 4田子たご田子たごたごののの浦うら浦うらうらののの三句
  5. 5蜑あま蜑あまあまののの藻鹽もしほ藻鹽もしほもしお火び火びび四句
  6. 6焚た焚たたきまさるらむきまさるらむきまさるらむ結句

引用の仕方

レポート・論文で引用する場合の表記例です。行番号を選んでから開くと、その行へのリンクになります。

現代語訳

〔詞書〕百首歌を献上した時の、海辺の歌。

沖の風が夜寒になったからか、田子の浦の海人の藻塩火が、焚きまさっている。

意訳

沖から吹く風が夜寒になったからだろうか。田子の浦の海人の藻塩を焼く火が、いっそう盛んに燃えている。

語釈・文法注

なれや
〜なったからか。

和歌

作者
越前(えちぜん) 生没年未詳(十二世紀末〜十三世紀前半)
大中臣公親の娘。式子内親王に仕え、のち後鳥羽院に仕えた女房。千五百番歌合などに出詠した。
出典
『新古今和歌集』巻第十七・雑歌中・1610番
歌体
短歌
状況
詞書「百首の歌奉りし時、海邊の歌」(百首歌を献上した時の、海辺の歌)。

解説

越前の歌。底本は第三・四句と結句を「田子の浦の蜑の」「焚きまさるらむ」とするが、「田子の浦あまの」「たきすさぶらむ」とする本もある。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、295〜296頁(コマ157)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日