新古今和歌集 巻第十六 雑歌上 1575番
うつろふは
色が移ろうのは心の外の秋なので、今はよそごととして聞く、菊の上の露は。
場面イラスト(準備中)
現代語訳
〔詞書〕清涼殿の庭にお植えになった菊を、譲位なさった後に思い出されて。
色が移ろうのは心の外の秋なので、今はよそごととして聞く、菊の上の露は。
意訳
思いがけず位を去って、菊の色が移ろうのも心の外のこと。今は菊の上の露を、よそごととして聞くばかりだ。
語釈・文法注
- きく
- 「聞く」と「菊」を掛ける。
和歌
- 作者
- 冷泉院(れいぜいいん) 950–1011
第六十三代天皇。村上天皇の皇子。在位二年で譲位した。 - 出典
- 『新古今和歌集』巻第十六・雑歌上・1575番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「淸涼殿の庭に植ゑたまへりける菊を、位さりたまひて後おぼし出でて」(清涼殿の庭にお植えになった菊を、譲位なさった後に思い出されて)。
修辞
- 掛詞
- 「きく」に「聞く」と「菊」。
- 体言止め
- 体言止め。
解説
冷泉院の歌。
関連
出典
- 底本
- 『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、288頁(コマ154)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日