古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第十六 雑歌上 1551番

故郷の

寂超(じゃくちょう)

故郷の家を守る月に尋ねよう。私を知っているか、昔住んでいたと。

詞書
「月あかき夜、定家朝臣にあひて侍りけるに、歌の道には心ざし深きことは何時ばかりよりの事にかと尋ね侍りければ、若く侍りし時、西行に久しく相伴なひて、聞きならひ侍るよし申して、そのかみ申しゝ事など語り侍りて、歸りてあしたに遣しける」(前の歌と同じ詞書)
作者
寂超法師(寂超)
  1. 1故郷ふるさと故郷ふるさとふるさとののの初句
  2. 2宿やど宿やどやどもるもるもる月つき月つきつきににに二句
  3. 3ことゝことゝこととははわむむむ三句
  4. 4我われ我われわれをばをばをば知し知ししるやるやるや四句
  5. 5昔むかし昔むかしむかし住す住すすみきとみきとみきと結句

引用の仕方

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現代語訳

故郷の家を守る月に尋ねよう。私を知っているか、昔住んでいたと。

意訳

故郷の家を照らす月に尋ねてみよう。私のことを覚えているか、昔ここに住んでいたのだと。

語釈・文法注

もる
「守る」と「漏る」を掛ける。

和歌

作者
寂超(じゃくちょう) 生没年未詳(十二世紀)
俗名藤原為経。美福門院加賀の最初の夫で、隆信の父。大原の三寂の一人。
出典
『新古今和歌集』巻第十六・雑歌上・1551番
歌体
短歌
状況
詞書「月あかき夜、定家朝臣にあひて侍りけるに、歌の道には心ざし深きことは何時ばかりよりの事にかと尋ね侍りければ、若く侍りし時、西行に久しく相伴なひて、聞きならひ侍るよし申して、そのかみ申しゝ事など語り侍りて、歸りてあしたに遣しける」(月の明るい夜、定家朝臣に会いましたところ、歌の道に深い志を持ったのはいつごろからかと尋ねましたので、若いころ西行に長く付き従って教えを受けたことを申して、その昔申したことなどを語って、帰って翌朝に贈った歌)。

修辞

三句切れ
三句切れ。
倒置
倒置。

解説

寂超の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、284頁(コマ152)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日