古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第十六 雑歌上 1535番

捨つとならば

西行法師(さいぎょうほうし)

捨てるというならば、憂き世を厭うしるしがあるだろう。私には曇ってくれ、秋の夜の月よ。

詞書
「題しらず」(前の歌と同じ詞書)
作者
西行法師
  1. 1捨す捨すすつとならばつとならばつとならば初句
  2. 2憂世うきよ憂世うきようきよををを厭いと厭いといとふふう二句
  3. 3驗しるし驗しるししるしあらむあらむあらむ三句
  4. 4我われ我われわれにににははは曇くも曇くもくもれれれ四句
  5. 5秋あき秋あきあきののの夜よ夜よよののの月つき月つきつき結句

引用の仕方

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現代語訳

捨てるというならば、憂き世を厭うしるしがあるだろう。私には曇ってくれ、秋の夜の月よ。

意訳

世を捨てるというなら、憂き世を厭う証を見せよう。秋の夜の月よ、私のためには曇っておくれ。見とれては執着になるから。

語釈・文法注

験
効き目。しるし。

和歌

作者
西行法師(さいぎょうほうし) 1118–1190
俗名は佐藤義清(のりきよ)。鳥羽院の北面の武士だったが、二十三歳で出家し、諸国を旅して歌を詠んだ。自然と人生の哀感を率直に詠み、『新古今和歌集』に最も多い九十四首が入る。家集に『山家集』がある。
出典
『新古今和歌集』巻第十六・雑歌上・1535番
歌体
短歌
状況
題しらず(詠まれた事情は伝わらない)。

修辞

字余り
初句。
三句切れ
三句切れ。

解説

西行の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、280頁(コマ150)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日