新古今和歌集 巻第十六 雑歌上 1483番
唐衣
唐衣を花の袂に脱ぎ替えなさい。私こそ春の色を断ったのだ。
場面イラスト(準備中)
現代語訳
〔詞書〕出家した後、四月一日、上東門院が太皇太后宮と申しあげた時、衣替えの御装束を差しあげるといって。
唐衣を花の袂に脱ぎ替えなさい。私こそ春の色を断ったのだ。
意訳
衣替えの日ですから、花の袂の衣に着替えなさい。春の色を断ち切ったのは、出家した私のほうなのです。
語釈・文法注
- たち
- 「裁ち」と「断ち」を掛ける。
和歌
- 作者
- 藤原道長(ふじわらのみちなが) 966–1027
藤原兼家の子。娘たちを后に立てて摂政・太政大臣となり、摂関政治の全盛を築いた。法成寺を建て、法成寺入道と呼ばれた。 - 出典
- 『新古今和歌集』巻第十六・雑歌上・1483番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「世をのがれて後、四月一日、上東門院、太皇太后宮と申しける時、衣がへの御裝束奉るとて」(出家した後、四月一日、上東門院が太皇太后宮と申しあげた時、衣替えの御装束を差しあげるといって)。
修辞
- 三句切れ
- 三句切れ。
解説
道長の歌。
関連
出典
- 底本
- 『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、270頁(コマ145)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日