新古今和歌集 巻第十六 雑歌上 1436番
年くれし
年の暮れに流した涙のつららが解けた。苔の下にも春が立つのだろうか。
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現代語訳
〔詞書〕入道前関白太政大臣の家で百首歌を詠ませました時に、「立春」の心を。
年の暮れに流した涙のつららが解けた。苔の下にも春が立つのだろうか。
意訳
年の暮れに流した涙が凍ってつららになっていたが、それも解けた。苔の下の亡き人のもとにも、春は来るのだろうか。
語釈・文法注
- 苔の下
- 墓の下。
和歌
- 作者
- 藤原俊成(ふじわらのとしなり(しゅんぜい)) 1114–1204
藤原定家の父。『千載和歌集』を撰び、歌論書『古来風体抄』を著した。余情と「幽玄」を重んじる歌風で、御子左家の歌学の基礎を築き、新古今時代の歌人たちを導いた。法名は釈阿。 - 出典
- 『新古今和歌集』巻第十六・雑歌上・1436番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「入道前關白太政大臣の家の百首の歌よませ侍りけるに、立春の心を」(入道前関白太政大臣の家で百首歌を詠ませました時に、「立春」の心を)。
修辞
- 三句切れ
- 三句切れ。
解説
俊成の歌で、巻第十六(雑歌上)の巻頭歌。底本は第四句を「苔の下にも」とするが、「苔の袖にも」とする本もある。
関連
出典
- 底本
- 『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、260頁(コマ140)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日