古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第十五 恋歌五 1421番

水の上の

村上天皇(むらかみてんのう)

水の上に書くようなはかない数とも思わない。深い心がそこにとどまっているので。

作者
天曆御歌(村上天皇)
  1. 1齋宮さいくう齋宮さいくうさいくう女御にようご女御にようごにょうごまゐりけるにまゐりけるにまいりけるに、、、いかなるいかなるいかなる事こと事ことことかありけむかありけむかありけむ詞書
  2. 2水みづ水みづみずののの上うへ上うへうえののの初句
  3. 3儚はかな儚はかなはかなききき數かず數かずかずももも二句
  4. 4おもほえずおもほえずおもおえず三句
  5. 5深ふか深ふかふかききき心こころ心こころこころししし四句
  6. 6そこにとまればそこにとまればそこにとまれば結句

引用の仕方

レポート・論文で引用する場合の表記例です。行番号を選んでから開くと、その行へのリンクになります。

現代語訳

〔詞書〕斎宮女御が参上した時に、どんなことがあったのか。

水の上に書くようなはかない数とも思わない。深い心がそこにとどまっているので。

意訳

水の上に数を書くようなはかないことだとは思わない。私の深い心は、あなたのもとにとどまっているのだから。

語釈・文法注

水の上の数
「行く水に数かくよりもはかなきは」(古今集)をふまえる。
そこ
「底」と「其処(あなた)」を掛ける。

和歌

作者
村上天皇(むらかみてんのう) 926–967
第六十二代天皇。その治世は「天暦の治」とたたえられた。宮中に和歌所を置いて『後撰和歌集』を撰ばせ、天徳四年(960)の内裏歌合を催した。
出典
『新古今和歌集』巻第十五・恋歌五・1421番
歌体
短歌
状況
詞書「齋宮女御まゐりけるに、いかなる事かありけむ」(斎宮女御が参上した時に、どんなことがあったのか)。

修辞

掛詞
「そこ」に「底」と「其処」。

解説

村上天皇の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、257頁(コマ138)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日