新古今和歌集 巻第十五 恋歌五 1398番
花さかぬ
花の咲かない朽ち木の杣の杣人が、どのような暮れに思い出したのだろう。
場面イラスト(準備中)
現代語訳
〔詞書〕長年絶えていた女が、榑というものを求めてきたので、贈るといって。
花の咲かない朽ち木の杣の杣人が、どのような暮れに思い出したのだろう。
意訳
花も咲かない朽ち木のような私を、杣人のあなたは、どんな夕暮れに思い出したのでしょう。榑を求めたのも、何かのついでなのでしょうね。
語釈・文法注
- 榑
- 板材。
- くれ
- 「榑」と「暮れ」を掛ける。
- 杣
- 材木をとる山。
和歌
- 作者
- 藤原仲文(ふじわらのなかふみ) 923–992
藤原公葛の子。信濃守などを務めた。三十六歌仙の一人。 - 出典
- 『新古今和歌集』巻第十五・恋歌五・1398番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「年頃絕えにける女の、榑といふもの尋ねたりけるにつかはすとて」(長年絶えていた女が、榑というものを求めてきたので、贈るといって)。
修辞
- 掛詞
- 「くれ」に「榑」と「暮れ」。
解説
仲文の歌。
関連
出典
- 底本
- 『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、253頁(コマ136)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日