古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第十四 恋歌四 1327番

心こそ

慈円(じえん)

心こそ行方も知らない。三輪の山の杉の梢の夕暮れの空よ。

作者
前大僧正慈圓(慈円)
  1. 1攝政太政大臣せつしやうだいじやうだいじん攝政太政大臣せつしやうだいじやうだいじんせっしょうだいじょうだいじんののの家いへ家いへいえののの百首ひやくしゆ百首ひやくしゆひゃくしゅののの歌合うたあはせ歌合うたあはせうたあわせににに、、、尋戀たづぬるこひ尋戀たづぬるこひたずぬるこい詞書
  2. 2心こころ心こころこころこそこそこそ初句
  3. 3行方ゆくへ行方ゆくへゆくえもしらぬもしらぬもしらぬ二句
  4. 4三輪みわ三輪みわみわののの山やま山やまやま三句
  5. 5杉すぎ杉すぎすぎののの木こ木ここずゑのずゑのずえの四句
  6. 6夕暮ゆふぐれ夕暮ゆふぐれゆうぐれののの空そら空そらそら結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕摂政太政大臣の家の百首歌合で、「尋恋(尋ぬる恋)」。

心こそ行方も知らない。三輪の山の杉の梢の夕暮れの空よ。

意訳

あの人を尋ねて三輪の山まで来たが、私の心はどこへ行けばよいのかわからない。杉の梢の上に夕暮れの空が広がっている。

語釈・文法注

三輪の山
杉で知られる。「恋しくはとぶらひ来ませ杉立てる門」の歌をふまえる。

和歌

作者
慈円(じえん) 1155–1225
関白藤原忠通の子で、九条兼実の弟、良経の叔父。天台座主を四度務めた。歴史書『愚管抄』を著した。率直で多彩な歌風で、『新古今和歌集』に西行に次ぐ九十二首が入る。家集に『拾玉集』がある。
出典
『新古今和歌集』巻第十四・恋歌四・1327番
歌体
短歌
状況
詞書「攝政太政大臣の家の百首の歌合に、尋戀」(摂政太政大臣の家の百首歌合で、「尋恋(尋ぬる恋)」)。

修辞

体言止め
体言止め。

解説

慈円の歌。底本は第二句を「行方もしらぬ」とするが、「行方もしらね」とする本もある。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、241〜242頁(コマ130)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日