古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第十四 恋歌四 1240番

かた〴〵に

陽明門院(ようめいもんいん)

別々に引き別れて、菖蒲草の、ほかの根を掛けようと思っただろうか。

作者
陽明門院
  1. 1內うち內うちうちににに久ひさ久ひさひさしくしくしく參まゐ參まゐまいりりり給たま給たまたまはざりけるはざりけるわざりける頃ころ頃ころころ、、、五月五日さつきいつか五月五日さつきいつかさつきいつか、、、後朱雀院ごすざくゐん後朱雀院ごすざくゐんごすざくいんののの御おほん御おほんおおん返事かへりごと返事かへりごとかえりごとににに詞書
  2. 2かた〴〵にかた〴〵にかたがたに初句
  3. 3引ひ引ひひききき別わか別わかわかれつゝれつゝれつつ二句
  4. 4菖蒲あやめ菖蒲あやめあやめ草ぐさ草ぐさぐさ三句
  5. 5あらぬねあらぬねあらぬねをやはをやはをやは四句
  6. 6かけむとかけむとかけむと思おも思おもおもひしひしいし結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕内裏に長く参上なさらなかったころ、五月五日、後朱雀院のお返事に。

別々に引き別れて、菖蒲草の、ほかの根を掛けようと思っただろうか。

意訳

お互いに別々に離れ離れになって、まさか今年の菖蒲の節句に、別の涙の根を掛けることになろうとは思いもしませんでした。

語釈・文法注

ね
「根」と「音(泣く声)」を掛ける。
やは
反語。

和歌

作者
陽明門院(ようめいもんいん) 1013–1094
禎子内親王。三条天皇の皇女。後朱雀天皇の皇后で、後三条天皇の母。
出典
『新古今和歌集』巻第十四・恋歌四・1240番
歌体
短歌
状況
詞書「內に久しく參り給はざりける頃、五月五日、後朱雀院の御返事に」(内裏に長く参上なさらなかったころ、五月五日、後朱雀院のお返事に)。

修辞

掛詞
「ね」に「根」と「音」。

解説

陽明門院の歌。陽明門院(禎子内親王)は後朱雀天皇の皇后。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、227頁(コマ123)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日