新古今和歌集 巻第十三 恋歌三 1212番
世のつねの
世の常の秋風ならば、荻の葉にそよとばかりの音は立てるだろうに。
場面イラスト(準備中)
現代語訳
〔詞書〕三条院がまだ皇太子と申しあげた時、久しくお訪ねにならなかったので。
世の常の秋風ならば、荻の葉にそよとばかりの音は立てるだろうに。
意訳
ふつうの秋風なら、荻の葉にそよそよと音を立てるくらいはするでしょう。それなのにあなたは、そよとも便りをくださらない。
語釈・文法注
- 秋
- 「飽き」を響かせる。
- そよ
- 葉音と「それよ」を掛ける。
和歌
- 作者
- 安法法師女(あんぽうほうしのむすめ) 生没年未詳(十世紀末〜十一世紀初め)
安法法師(源趁)の娘。三条天皇に仕えた。 - 出典
- 『新古今和歌集』巻第十三・恋歌三・1212番
- 歌体
- 短歌
- 状況
- 詞書「三條院、みこの宮と申しける時、久しうとはせ給はざりければ」(三条院がまだ皇太子と申しあげた時、久しくお訪ねにならなかったので)。
修辞
- 掛詞
- 「あき」に「秋」と「飽き」。
- 反実仮想
- 反実仮想。
解説
安法法師女の歌。
関連
出典
- 底本
- 『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、221頁(コマ120)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
- 校訂・訳・注
- 古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
- 更新日