古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第十二 恋歌二 1140番

夏引の

越前(えちぜん)

夏引きの手引きの糸のように、年月を経ても、絶えない思いに心がむすぼれて。

作者
越前
  1. 1久戀ひさしきこひ久戀ひさしきこひひさしきこいといへることといへることといえることををを詞書
  2. 2夏引なつびき夏引なつびきなつびきののの初句
  3. 3手て手ててびきのびきのびきの絲いと絲いといとののの二句
  4. 4年とし年としとし經へ經へへてもてもても三句
  5. 5絕た絕たたえぬえぬえぬ思おも思おもおもひにひにいに四句
  6. 6むすぼほれつゝむすぼほれつゝむすぼおれつつ結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕「久恋」という題を。

夏引きの手引きの糸のように、年月を経ても、絶えない思いに心がむすぼれて。

意訳

夏に引いた糸を手で繰るように、年月がたっても恋の思いは絶えることなく、心はふさいだままだ。

語釈・文法注

夏引
夏に繭から糸を引くこと。
むすぼほれ
結ぼれる。心がふさぐ。

和歌

作者
越前(えちぜん) 生没年未詳(十二世紀末〜十三世紀前半)
大中臣公親の娘。式子内親王に仕え、のち後鳥羽院に仕えた女房。千五百番歌合などに出詠した。
出典
『新古今和歌集』巻第十二・恋歌二・1140番
歌体
短歌
状況
詞書「久戀といへることを」(「久恋」という題を)。

修辞

序詞
「夏引の手びきの絲の」が「絶えぬ」「むすぼほれ」を導く。

解説

越前の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、207頁(コマ113)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日