古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第十二 恋歌二 1115番

いつとなく

藤原基輔(ふじわらのもとすけ)

いつということもなく塩を焼く海人の苫屋の庇のように、久しくなってしまった、逢わない思いは。

作者
藤原基輔朝臣(藤原基輔)
  1. 1入道前關白にふだうさきのくわんぱく入道前關白にふだうさきのくわんぱくにゅうどうさきのかんぱくののの家いへ家いへいえににに百首ひやくしゆ百首ひやくしゆひゃくしゅののの歌うた歌うたうたよみよみよみ侍はべ侍はべはべりけるりけるりける時とき時ときとき、、、あはぬあはぬあわぬ戀こひ戀こひこいといふといふという心こころ心こころこころををを詞書
  2. 2いつとなくいつとなくいつとなく初句
  3. 3鹽しほ鹽しほしお燒や燒ややくくく海士あま海士あまあまののの二句
  4. 4苫とま苫とまとまびさしびさしびさし三句
  5. 5久ひさ久ひさひさしくなりぬしくなりぬしくなりぬ四句
  6. 6逢あ逢ああはぬはぬわぬ思おも思おもおもひひいははは結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕入道前関白の家で百首歌を詠みました時に、「逢はぬ恋」という題を。

いつということもなく塩を焼く海人の苫屋の庇のように、久しくなってしまった、逢わない思いは。

意訳

いつも塩を焼いている海人の苫葺きの庇のように、あの人に逢えない思いは、もう久しく続いている。

語釈・文法注

苫びさし
苫で葺いた庇。「久し」を導く。

和歌

作者
藤原基輔(ふじわらのもとすけ) 生没年未詳(十二世紀)
藤原基家の子とされる。
出典
『新古今和歌集』巻第十二・恋歌二・1115番
歌体
短歌
状況
詞書「入道前關白の家に百首の歌よみ侍りける時、あはぬ戀といふ心を」(入道前関白の家で百首歌を詠みました時に、「逢はぬ恋」という題を)。

修辞

序詞
「いつとなく鹽燒く海士の苫びさし」が「久し」を導く。
四句切れ
四句切れ。
倒置
倒置。

解説

基輔の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、203頁(コマ111)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日