古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第十二 恋歌二 1094番

消えねたゞ

藤原雅経(飛鳥井雅経)(ふじわらのまさつね)

ただ消えてしまえ、信夫の山の峰の雲よ。このような心の跡もなくなるまで。

作者
雅經(藤原雅経(飛鳥井雅経))
  1. 1和歌所わかどころ和歌所わかどころわかどころののの歌合うたあはせ歌合うたあはせうたあわせににに、、、忍戀しのぶこひ忍戀しのぶこひしのぶこいののの心こころ心こころこころををを詞書
  2. 2消き消ききえねたゞえねたゞえねただ初句
  3. 3しのぶのしのぶのしのぶの山やま山やまやまののの二句
  4. 4嶺みね嶺みねみねののの雲くも雲くもくも三句
  5. 5かゝるかゝるかかる心こころ心こころこころののの四句
  6. 6あともなきまであともなきまであともなきまで結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕和歌所の歌合で、「忍恋」の心を。

ただ消えてしまえ、信夫の山の峰の雲よ。このような心の跡もなくなるまで。

意訳

信夫の山の峰にかかる雲よ、いっそ消えてしまえ。こんなに忍んでいる私の心の跡かたもなくなるまで。

語釈・文法注

かかる
雲が「かかる」と「斯かる(このような)」を掛ける。

和歌

作者
藤原雅経(飛鳥井雅経)(ふじわらのまさつね) 1170–1221
藤原頼経の子。『新古今和歌集』の撰者の一人。蹴鞠の名手で、和歌と蹴鞠の家である飛鳥井家の祖となった。鎌倉に下って源実朝とも交わった。
出典
『新古今和歌集』巻第十二・恋歌二・1094番
歌体
短歌
状況
詞書「和歌所の歌合に、忍戀の心を」(和歌所の歌合で、「忍恋」の心を)。

修辞

初句切れ
初句切れ。
掛詞
「かかる」に「懸かる」と「斯かる」。

解説

雅経の歌。

関連

出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、199頁(コマ109)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日