古典ライブラリー

新古今和歌集 巻第十二 恋歌二 1093番

人知れず

藤原清輔(ふじわらのきよすけ)

人知れず苦しいものは、信夫山の下を這う葛の葉の裏のような、恨みなのだった。

作者
淸輔朝臣(藤原清輔)
  1. 1忍戀しのぶこひ忍戀しのぶこひしのぶこいののの心こころ心こころこころををを詞書
  2. 2人ひと人ひとひと知し知ししれずれずれず初句
  3. 3苦くる苦くるくるしきものしきものしきものははは二句
  4. 4しのぶしのぶしのぶ山やま山やまやま三句
  5. 5下した下したしたはははふふう葛くず葛くずくずののの四句
  6. 6うらみなりけりうらみなりけりうらみなりけり結句

引用の仕方

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現代語訳

〔詞書〕「忍恋」の心を。

人知れず苦しいものは、信夫山の下を這う葛の葉の裏のような、恨みなのだった。

意訳

人に知られずに苦しいのは、信夫山の木の下を這う葛の葉が風に裏を見せるような、ひそかな恨みなのだった。

語釈・文法注

しのぶ
「忍ぶ」と「信夫」を掛ける。
うらみ
「裏見」と「恨み」を掛ける。

和歌

作者
藤原清輔(ふじわらのきよすけ) 1104–1177
藤原顕輔の子。六条藤家の歌学を継ぎ、歌学書『袋草紙』『奥義抄』を著した。二条天皇の命で『続詞花和歌集』を撰んだが、天皇の死で勅撰集にならなかった。
出典
『新古今和歌集』巻第十二・恋歌二・1093番
歌体
短歌
状況
詞書「忍戀の心を」(「忍恋」の心を)。

修辞

掛詞
「しのぶ」に「忍ぶ」と「信夫」、「うらみ」に「裏見」と「恨み」。

解説

清輔の歌。

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出典

底本
『新古今集』 短歌雑誌社編輯部校訂、紅玉堂書店、大正15年(1926)、199頁(コマ109)。流布本を底本とする。国立国会図書館デジタルコレクション(保護期間満了)
校訂・訳・注
古典ライブラリー編集部(本文は底本による。現代語訳・注は当サイト)
更新日